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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#65  青ノ葉 体育祭(後編)(1/4)
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午後の部へ

体育祭は午前の部は終わって午後の部へ。
午後の部はクラス対抗の競技が目白押し。
ここにはリレー選手以外の生徒がエントリー。
1年生は『玉入れ』でB組の勝利。

「へへへーん!俺らのクラスの勝ちだよアッキー!」

「オレは投げてた時に、腕が変にパキッて鳴ってビビったよ。日頃の運動不足を思い知った・・・。」

2年生は『綱引き』でC組の勝利。

「見てた?見てた?空。俺、大活躍してただろ?」

「うーん、そう?綱引きって個人戦じゃないから、応援席からじゃよく分かんなかったよ。」

3年生は『棒倒し』。

「ちょっとアキ!めぐに棒守らせるのは卑怯でしょ!」

「卑怯じゃないよ!めぐがやりたいって自ら言ったんだよ!」

A組の棒は、永瀬の手にあり。
「えへへへへー」と、今は笑って守ってらっしゃいますが、攻撃を仕掛けた際に、ワンチャンでも泣かれたら嫌だ。絶対に嫌だ。

「遼、お先にどうぞ。」

「いやいや、輝夜が先に行けよ。」

それが怖くて他クラスの攻撃陣も、迂闊に手が出せない。
「どうぞどうぞ」の譲り合ってばっかで躊躇ってしまう。
よってA組が勝利した。



中庭のサボりスポット

一方、その頃・・・。
体調不良とかは関係なしに、ダルいという理由で体育祭をサボってる不良生徒の犬飼とその下っぱの桃地。
校舎にも寮にも行けない今、中庭の木陰で暑さを凌いでいた。

「犬飼さん、スポーツドリンクっす。ここにいても汗は掻くっすから、キチンと水分補給しないとダメっすよ。」

体育祭をサボっているのは、この2人のみ。
他の不良生徒はいない模様。
暑さにうだってる犬飼の面倒を甲斐甲斐しく焼く桃地。
彼は体育祭サボってるという自覚があるのかないのか。その表情はあまりにもツヤツヤ。

「犬飼さん。自分に出来ることありましたら、なんでも言って下さいっす。自分、犬飼の為ならなんでもしますっすから。」

「・・・・・・ん。」

犬飼の目からも『何でコイツこんなに楽しそうなんだ?』という疑問が生まれたが、

「小太郎・・・、アイス。」

「ダメっす。これ以上、食べたら犬飼さんお腹壊しますっすよ。」

「・・・なんでも聞くんじゃないのかよ。」

今はとにかく暑くてつっこむ気も起きない。
自分にとって便利なことにはいつも通り変わりないので、お互いにWIN-WINな状況で過ごす。



クラス対抗リレー 1年の部

そうして体育祭はどんどん進み、A組もB組もC組もどのクラスも点数は僅差。
最後の競技『クラス対抗リレー』で全ての決着が付くだろう。
先ずは1年生の部から、改めて代表選手を(主な人物だけ)ご紹介。
第1走者、B組からは颯太。

「瑛くんや恭くんまでにどれだけ敵うか分かんないけど、第1走者として。ちゃんとリード出来るようしっかり頑張るからねっ!」

第3走者、A組からは恭。B組からは比路。

「約46億年前に生まれたこの因縁の戦いに決着つけさせて貰うからな!峰岸 比路!」

「だから恭と会ってから、まだ1年も経ってないってば。」

そしてアンカー、A組からは瑛。B組からは朋也。

「Bのアンカー、後藤だったのか。」

「・・・お手柔らかに。」

4×100mリレーなので、第1から最後のアンカーまでは、グラウンドのトラックを半周走ることとなる。

「みんな、がんばーっ!」

よーい、ドン!の合図で、第1走者からスタートを切った。



クラス対抗リレー 1年の部 2

第1走者の颯太は他のクラスの誰よりも早く、有言実行でリードを生ませ、次の走者へとバトンタッチ。

「・・・はいっ!」

僅差である順位はB→A→C。
あっという間にバトンが第2走者から第3走者へ。
バトンを渡された比路は落とさぬよう懸命に走り出す。

「させるかァァァアアッ!」

しかしここで打倒・比路に勝負魂を燃やす恭が、手にバトンが渡った途端、雄叫び上げながら一気に追い上げを。

「わ!」

その勢いにつられて逃げる比路だったが最後に追いつかれ、次の走者へ渡すバトンのタイミングは2人ほぼ一緒。

「朋也!」

「瑛!」

「「あとは任せた!!」

1年生のリレーは完全にA組vsB組の戦いとなり、勝敗の行方はアンカーの朋也と瑛に託される。



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