≪ top ≪ main


青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#64  青ノ葉 体育祭 (前編)(3/3)
]  [目次へ]  [

欠席者からの応援

一方、その頃・・・。
賑やかな校舎側と比べて、学生寮の医務室はとっても静か。
そこにはチロ先生の代わりに日暮寮長がいて、体育祭前日に体調崩してしまった梅ちゃんの看病をしていた。

「具合はどうだ、梅谷。今朝よりは、顔色良くなったな。」

「・・・はい。なんとか・・・です。」

「ほら、体温計。ちょい測ってみ。」

本日、欠席者となった梅ちゃんだけど、白のハチマキが枕元の側に。

「お?だいぶ下がったな。・・・よし。チロせんせーいねぇ隙に、ちょっくらグラウンドの方まで行くか?」

だから無理のない程度に、ほんの少しだけ。
日暮寮長から体育祭の参加を応援だけの形で許されたが、梅ちゃんは首を横に振ってそれを拒否。

「・・・いえ、平気です。いつものこと、ですから。ボクはここで皆さんのこと応援してます。」

でも心はクラスの皆と一緒であるのように。
彼は彼で自分のクラスを、ここで応援する。

「なのでボクのことは気になさらず、寮長だけでもー・・・。」

「いや、いいわ。俺は行かんくても、アイツらの会話だけでだいたい分かるからな。」



歴代MVP

青ノ葉の体育祭には全生徒の中で、最も活躍した者にMVPとして優秀賞が送られるそうだ。

「去年は鬼頭先輩がMVPだったんですね。」

「記録更新はデカイからな。上級生も文句言えねえって。」

そんな話を日暮寮長から教わる梅ちゃん。
さすが卒業生と言わんばかりに寮長の話は凄く詳しくて、ただ聞いてるだけでも少し興味が湧いてくる。
ので、

「寮長の頃は、どなたがMVPだったんですか?」

と。
当時のことを訪ねてみた。
すると、

「最初の1年は当時の先輩だったが、あとの2年は全部、俺。」

自分の時代は、ほぼ自分。
けどそれ以降、連続でMVP受賞した生徒が現れないと。自慢と不満を兼ねて教えてくれたのだった。

「寮長って、すごいんですね。」

「だろ?様と付けて呼びたくなってくるだろ?」

「・・・・・・えっと。」



青ノ葉 第64話をお読みいただきありがとうございます!

お久しぶりでございます!半年ぶりの本編更新です
そして今回からPCではなくPadの方から更新作業を行なってます
まだ不慣れな部分は多々ありますが、
基本的な事はPCと変わらないので時期に慣れてくるはず・・・!


]  [目次へ]  [
しおりを挟む




BL♂GARDEN♂BL至上主義♂
2015.05start Copyright ちま Rights Reserved.
×