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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#61 それぞれの部活動風景
(吹奏楽.野球.柔道部編)
(3/3)

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紺野回収班

「なーんだ?今日は、タヌいないのか。ちぇー。腹ごなしで柔道部に来た意味なー。」

そんな紺野のお邪魔時間は、ほんのわずか。

「斗真先輩、やっぱりここにいた。」

「お、陸ー♪何?何?陸もサボり?」

「なわけないです。サボり魔の斗真先輩を連れ戻しにきただけですー。」

「あ、よかった。陸哉が来てくれて。」

「ホント、いつも悪いな克也。斗真先輩が柔道部の邪魔してて。」

彼を追って来た陸哉が察した勘を頼りに、野球部からご到着したことによって終了。
反省の色が微塵もない紺野に代わって、久野にも小町にも頭を下げて、迷惑かけてごめんなさい。

「ほら。戻りますよ斗真先輩。そんなに暇なら、オレのバッティングに付き合ってもらいますからね。」

「あいあいあいあいっと。」

そしてあっという間に紺野を連れて、野球部へと戻っていった。



本日の組み手相手

これにて邪魔をする輩はいなくなり、通常通りに稽古が続く柔道部。

「それじゃあ全員集合ー!集合ったら集合ー!」

小町の一声で集まる部員一同。
そこで今日の組み手相手を、彼の口から順に呼ばれて2人1組に別れていく。

「次は、かっつぁんとさわむー。」

「お!ついに克也先輩とか。」

「お手柔らかにな恭。」

恭の相手は、久野。
このペアで組むのは今日が初めて。
『稽古』だというのに、2人とも気合いを『試合同然』のように強める。
それを色で例えたら、恭は赤。久野は青。
まるで反対色に、自分を染め上げていた。



小町からのご指名

「みねぎっちゃんは、かっつぁんとさわむー。どっちが勝つと思う?」

「え。えーっと、克也かな。」

「割りと即答だったね。なるほどなるほど。」

そんな2人を眺める比路。
自分の相手は久野以外はダメという条件があるので、今日は見学かな?と勝手に自己判断。
このまま2人の組み手を観戦する気でいた。

「んじゃ、みねぎっちゃん。今日は、オレとね(はぁーと)。」

「へっ!?」

ので、最後の最後で小町から直々にご指名が入り、思わず変な声が出てしまう。

「えぇぇ!?」

「な、なんだって!?」

近くで聞いていた恭も、その展開に驚く声を上げた。



打倒の夢はまたいずれ

「比路と豊部長が何で!?」

けどそれは久野と小町で話し合って決めたこと。

「かっつぁんと相談した結果だから。」

「うん。俺も生徒会の方が忙しくなると中々、こっちに来られないから、豊先輩にも比路のことお願いしておいたんだ。やっぱり俺とばかりじゃなくて、いろんな人と組んでいったほうが、比路にとってもいいから。」

「下からの攻めの対処法に、みねぎっちゃんは持って来いだからね〜。」

これにて比路は小町とも組み手を行うことが可能になる。
っということは、

「それじゃあオレとの決着も近々、来るってわけだな!」

まさにそれが朗報と言わんばかりに喜ぶ恭。
『打倒、峰岸 比路』を果たす日が訪れることに目を輝かせていた。

「あ、ごめん。恭。それはまた別。蓮さんにも止められてるから比路との組み合わせは、まだ許可出来ないよ。」

「なんだってー!!」

しかし久野から、それは別の話だと言われて残念無念。
比路と恭の決着は、まだまだお預け状態のまま代わりなかったのだった。



青ノ葉 第61話をお読みいただきありがとうございます!

っというわけで(?)
恋文乱から次は陸哉がやってきました
そして次回はそれぞれの部活動風景で
名は出してたけれど登場がなかった
奴らのお話です


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