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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#61 それぞれの部活動風景
(吹奏楽.野球.柔道部編)
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真柴 陸哉

ランニングを終えた颯太に近づく、1人の2年の生徒。

「颯太ー。」

「あ、お疲れ様です。陸哉先輩。」

「さっき、こっち方向に斗真先輩来なかったか?」

彼の名前は、真柴 陸哉(ましば りくや)。
身長176cm。2年A組のクラス委員長。
根はいい奴だけど、親しいほど意地悪や悪ふざけを閃かす野郎。
そんな彼も野球部に所属しており、ポジションは走力と補球力を求められる、レフトの外野手。

「斗真先輩?ううん、こっちに来てないですよ。っというか陸哉先輩、さっきまで一緒いたですよね?」

「・・・またあの人、抜け出したのか。目ぇを離すと直ぐこれだ。」

そして今は、ついさっきまでいた紺野をお探し中。
けど颯太の情報によって、こっち方向にもいないと分かった途端、タメ息つき肩を落として落胆。

「あんな人でさえ書記勤められたり、うちのエース様だったりするんだからさ。青ノ葉の生徒会も野球部もたいしたことないんじゃね?」

紺野にサボりの魔が差したことを知り、ぶーくさぶーくさ文句をぶちぶち溢しまくる。



陸哉も名字表記(真柴)だと誰か
分からないので名前表記にしました

「斗真先輩、探して来ますか?」

「いや、いい。サボり先は、だいたいお察しついてるから。オレが行ってくる。」

そうしてサボり魔の紺野を追いに出掛ける陸哉だったが、その前に。
颯太を見て、ふと思い出したことを伝言。

「あ、そうだ。カトケン、朝は寝坊じゃなくて病欠で休みだったからさ。昼間、メッセージで颯太にもよろしく言われてたの今、思い出したわ。悪い悪い。」

「ううん、わざわざありがとうございます。それで謙吾先輩、朝練の時からいなかったんだ。」

「あと例のバッテリーの件。直ぐにじゃなくていいから考えといてくれってさ。」

チームメイトによって頼まれていたことを、陸哉から颯太に。

「え。でもボクじゃとても。現に今は斗真先輩と組んでますし。」

「んでも、カトケンは颯太がいいんだって。」

しかしそれは野球部の話?野球部以上の話?

「ったく。口説きたいなら自分の口で、直接そう言えって感じだよな?あのムッツリ。」

「・・・・・・。」

妙な言い方するせいで後者の方に意識が向いてしまい、反応に困った颯太はそのまま黙りこんでしまうのだった。



柔道部

一方、青ノ葉道場の柔道部では・・・。

「ういーす。柔道部の野郎共、今日も邪魔しに来てやったぜ〜!」

野球部を抜け出した紺野の姿が、ここにあり。
ズカズカと堂々上がってきた所を、久野と小町が真っ先に止めに入る。

「とまちん、ストップストップ。見学はいいけど、邪魔は流石にオレも怒よ?」

「斗真先輩って本当、蟻とキリギリスだったらキリギリス側な人ですよね。」

「えー?オレは働かない側の蟻だって、いつも言ってんじゃん。キリギリスと一緒にしちゃダメダメ。」

何せ彼の目的は言葉通りに、本当にお邪魔しにきただけ。
そのせいで他の部員も何だ何だ?と3人に注目して、稽古への集中が途切れてしまう。

「まあオレ1人の邪魔で部員全員の集中力欠ける言うなら、柔道部もそれまでって話だよな。ハッハハーッ!」

「地味に痛いとこ突くね・・・、とまちん。」

「確かにそれはごもっともな話ですけど、でもだからと言って邪魔していいわけないですから。むしろ斗真先輩がそんなことしないで下さい。生徒会としての面も丸つぶれます。」



キッシュミッションは司専用

もちろん青ノ葉道場内には比路や恭もいて、2人とも彼らを見ていた。

「なあ、比路。あの人も克也先輩同様、生徒会なんだよな?」

「確か紺野・・・、斗真先輩だっけ?会議でも克也と一緒にいるの見たことあるから、うん。生徒会の人で間違いないよ。」

そして、ごにょごにょと。
2人は2人ならではの話を。

「ん、あれ?ちょっと待てよ。司のあの話、比路が既に生徒会全員分かってるなら、比路から話せば1発で解決じゃね?」

「うーん・・・。申し訳ないけど、その話。あんまり興味沸かないんだよね。そもそもトマトそこまで好きじゃないし。」

「おいおいおい。そこは司のやる気を上げる為にも、比路も協力してやろうぜ?」

「だったらなおさら僕じゃなくて、司が話をつけるべき。僕のじゃなくて、司のミッションだし。」

ごにょごにょごにょごにょ。
ごにょごにょごにょごにょ。
紺野の訪れによって、2人も稽古よりお喋りの方に集中してしまう。



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