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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#60 それぞれの部活動風景
(テニス.演劇.文芸部編)
(2/3)

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怒りのラリアット

するとその時、その2人の間を通って、部にビュッと走ってやって来た男子生徒が一人。
もちろんそれはテニス部から急いで演劇部に向かった鳥越のことで、

「この・・・っ!」

「ん?」

おいたを致す演劇部部長には、部員兼生徒会会計(その1)によるお仕置きが。

「演劇部の恥晒しが!!」

「ごふッ!」

「鳴も嫌がってたし1年生が見てる中、何してんだ?!アンタ!!」

力をより強く込めた『怒りのラリアット』で制裁を下す。
おかげで青ノ葉演劇部は一気にバイオレンス化。

「「・・・・・・。」」

そんな彼と彼のやりとりを一部始終見ていた生徒は全員ポカンと唖然し、返す言葉もないまま置いてきぼりにされるのだった。



演劇部と文芸部


「あーもう、痛いなぁ。ケホケホ、俺は大真面目にやってたのに。」

「だからって、明らかに嫌がってる部員を無理矢理、女装させんな。」

「演劇部って、こんなに激しい部だったんだ。」

それはそうとして稚空と梅ちゃんは何故ここに?
制裁下ってしょぼしょぼと、しょぼけながら華澄がやっとお出迎え。

「ところで稚空も梅谷くんも演劇部にどうしたの?」

「兄ちゃんからのおつかい。何か兄ちゃん用あって家庭科室から離れられないからって、代わりにオレが届けに来たの。」

すると2人は明人のおつかい。仕立て直したばかりの衣装を届けに来たのだと。
持ってた紙袋を華澄に手渡して、無事におつかいを終えると共に用も終了。

「そういえば2人とも文芸部だっけ?このまま今日は演劇部を見学してく?全然自由に観てっていいよ。」

「いえ。今日は文芸部で集まりがあるので、また今度にします。」

演劇部を見学は、また今度。
今はお預けとなった。



明人の弟

そんな稚空、梅ちゃん、華澄を見ていた鳥越。

「あぁー、そういや明人に弟いるんだっけ?」

「そうだよ、遼。」

3人の会話から、明人に弟がいる話を思い出し、彼らの輪に加わる。
なので華澄から鳥越へ、2人のことをご紹介。

「こっちの稚空の方がアキの弟。で、こっちの梅谷くんが稚空の友達。でもって2人とも俺の友達でもあるよ。よく稚空らの1年生たちと集まってゲームしたりして遊んでるんだ。」

「へー。」

そして2人には鳥越のことをご紹介。

「で。こっちの遼。鳥越 遼はクラスは違うんだけど同級生で演劇部の部員。あと生徒会の会計もやってるから、校内で何かあったら遼にも頼っていいからね。」

「え、生徒会!?」

「意外と近くに、いらっしゃいましたね。」

「ん?生徒会がどうかしたか?」

「あ、いえ。つかp・・・友達が、ちょっと。会長、副会長以外の生徒会、探してて。」

改めて3人が知り合っていく、そんな中。
別方向から、また一人。

「明人先輩の弟!?」

華澄に追い詰められていた演劇部の生徒が、興味を示して、こちらにやって来た。



渡辺 鳴海

「そっか。鳴もアキの弟、気になるよね。おいでおいで。2人にも鳴のこと紹介したげるから。」

『明人の弟』と聞いて、興味を示した演劇部部員の男子生徒。
鳥越同様、華澄がまた紹介してくれた。

「この子の名前は、渡辺 鳴海(わたなべ なるみ)。同じ演劇部の部員で、彼は2年生。で、鳴海の鳴をとって、通称『鳴』。俺らもそうだけど、よく『鳴』って呼ばれてる子だから、キミらもそう気軽に『鳴』って呼んだけて。」

「輝夜部長。俺の台詞、全部とらないで下さい。」

彼の名前は、渡辺 鳴海。
身長は175cm。2年C組、演劇部に所属しており、『鳴』と色んな生徒から呼ばれてる男の子。

「なるほど〜。明人先輩に弟が今年入学するって聞いてたけど、そっか。それがこの人だったんだ。」

単純な性格はとっても分かりやすく、顔にも出ちゃうタイプ。
明人の弟=稚空と初めて対面して、先に知った情報がどんな印象を齎せたのか。

「・・・この人が例の弟。」

と。稚空を見て、ついボソっと呟いてしまう。



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