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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#59 それぞれの部活動風景
(園芸.家庭科.陸上部編)
(2/4)

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桃地と知り合ったきっかけ

「そっか。彼、部だと司くんと一緒にいるんだ?」

「うん。っていうか、明人兄とコタ先輩のこと知ってたんだ?」

「彼というか彼らというか。時折、ここら辺で屯う時あるから。」

そこで明人が桃地と彼が取り巻く連中のことを口にすると、空気が一変。

「コタくんらってことはー・・・。サエくんたちも、あきとのとこにくるときあるの!?」

「時折、ね。ここって職員室とか生徒会室から離れてて目が届きにくい分、屯いやすいみたいで。」

「・・・・・・。」

その話に司だけがポカン。
永瀬は拍子抜かして驚き、朋也は表情を曇らす。
桃地はともかく犬飼までともなると、印象がちょっと違ってくる。



明人目線の犬飼ら情報

なので明人は透かさずフォロー。

「あ、大丈夫だよ大丈夫。犬飼くんたちがそこで何か悪さしてるとか、そういうことは一切ないから。」

「そうなんだ。いいなあ、あきと。サエくんともおはなしできて。サエくん、ボクとじゃおはなしどころか、かおもあわせてもらえないから・・・。」

「めぐが羨ましがるほど、僕もそこまで話したことないよ。」

不良の名で渡る彼らも年がら年中、365日24時間。常に悪事や騒ぎを起こしてるわけではない。
授業をサボったりするのはしょっちゅうだが、企みを閃かせなければ何事もない。基本は穏やかな不良少年たちだと、明人目線の情報を教えてくれた。

「へー。そんな人が2年生にいるんだ?」

「森、もし会ってもアイツらと関わるなよ。」

「え?なんで?」

「なんででも。間違いなく峰岸は怒るから。」



休憩終了2人と継続1人

「それでは俺はこれで。」

「後藤くん、もういいの?」

「はい。まだ部の仕事、残ってますので。お茶、ありがとうございました。ご馳走様です。」

「うん。また遊びに来てね。」

それから程好い時間を迎え、1人先に席を立つ朋也。
中断させてしまった花壇の水やりの続きをやりに、再び園芸部へと戻っていく。
そんな彼の動きに続くように、朋也の次は永瀬が。

「あっ、とっ、とっ。そろそろボクもせいとかいにいかなくちゃ。つかさくんは、まだまだゆっくりしてていいからね。」

「はい。めぐ先輩も行ってらっしゃい〜。」

部の活動もこれでおしまい、と締めていき、生徒会室へと向かって行った。

「司くんは後藤くんのように、中途半端にしてきたことってないの?ミニトマト以外にも畑の仕事ってあるでしょ?」

「ないよ。ミニトマト以外はコタ先輩が担当してるから。」

「そ、そうなんだ・・・。」

でも司はこのまま家庭科室に、もう少しだけ居座ることにしたようだ。



家庭科部の活動内容

そして司から明人へ。
この場の思いつきで気になったことを、暇潰しがてらに尋ねる。

「ねーねー、明人兄。家庭科部って、基本的にどんなことしてたの?」

「今は演劇部の衣装の手直しの手伝いをやってる状態かな?去年までならそれプラスで料理研究してたよ。大会が近い今時期とかだと各部に激励で、はちみつレモンとか作って差し入れてたりしたし。」

「へー、なにそれ?面白そう!」

そこで家庭科部が廃部する前までやっていた活動内容を教えてくれたのだが、それはそれで面白そうに思え、興味を改めて示す。

「今年はやらないの?はちみつレモンのやつ。明人兄が作ったやつ食べたい食べたい!」

「うーん・・・、今は僕1人しかいないから。部としてやるにしてもちょっと難しいかも。個人的に作るなら全然歓迎だけど。」

「え〜!部としてやろうよ?差し入れに人手がいるなら俺も手伝うからさ。どーせ暇だし。」

「司くん、『どーせ』なんて言葉使わないの。それに暇なら僕よりも後藤くんの方、手伝いなよ。花壇の水やりだって1人じゃ大変だよ、きっと。」

でもそれが出来たのは去年までの話。
今年もそれをやるのは難しく、また別の話になってしまうそうだ。



家庭科部にくる生徒の目的

「よし!俺もそろそろ寮に帰ろうかな!」

そんなこんなで司もここらでお暇することに。

「明人兄は、まだ帰らないの?」

「うーん、そうだね。僕は、まだやらないといけないことあるから。寮に帰ったら、また遊ぼうね。」

「そっか。じゃあまた後で〜。」

そうして家庭科室を出た直後、上級生の男子生徒がやってきていて、司と入れ違うかのように家庭科室へと入っていった。

「鈴木いる?今出てったのって、もしかして例の弟?」

「ううん。弟の友だち。今日はどうしたの?」

その生徒を見て司は、ここに来る人みんな彼のお茶とかお菓子が目当てで来てるのかな?と、ちょっと不思議に思いながら寮へと帰って行った。



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