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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#57 Werewolf GAME(後編)(1/5)
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休憩中の蚊に刺され

2戦目となる後半の人狼ゲームは、役職公表なしで進めていきます。
ぜひみなさんも一緒に予測してみて下さいね♪
無茶ぶり進行あったら、そこは作者の勉強不足なので何卒ご了承していただけると助かります。本当にごめんなさい・・・・。
そして今は2戦目を始めちゃう前の休憩タイム。

「ん・・・っ、ねえねえ森くん。ボクの左肘あたり蚊に刺され出来てない?さっきからずっと痒くて。」

「うわ!?蚊に食われあるある。しかも掻いたあとでめっちゃ真っ赤!」

「やっぱりか〜。なんで肘に刺すかな?痒いー!」

「あまり掻かないでお薬塗った方がいいですよ颯太くん。」

トイレに行ったり、飲み物を買いに行ったり、お喋りを交えさせたりと各々に過ごす。

「うーん。でもボク、虫刺されの薬まだ持ってきてないんだよ。刺されやすい体質なのは分かってたんだけど、もう刺されるなんて思ってなかったし。」

「だよね。まだ夏始まったばっかだし。俺ももう見て、ちょっとビックリだった。」

「カーチャンに明日持ってきて貰えるよう、今のうちにお願いしておこ・・・。」



休憩中のカミングアウト

するとそのとき、

「そうだ!颯太と瑛、それから朋也もか。オレさ、ずっと3人に言いたかったことあったんだけどいいか?」

「なんだよ?澤村。」

ドンッと前に出た恭が視線を注目させて、指名した3人に秘めていたモノをズバッと申した。

「そう、それ。それに関して、ずっと言いたかったんだオレ。」

「それって、え?澤村くん、なんのこと?」

「それだってば、それ。オレのこと『恭』でいいぞ。」

それはそれは、ほんの些細なこと。
自分の呼び名なんて人それぞれでもいいことだけど、恭は『恭』と。名字じゃなくて名前で呼んでほしそうに話した。

「ぶっちゃけ恭のがしっくりくるんだ。昔から澤村で呼ばれることなかったし、オレ養子だからさ。『澤村』って本当の名字じゃないし。」

「はァ!?」

けれどその訳に隠されたカミングアウトは、ぶっちゃけすぎて、この場にいるほぼ全員が驚いた声を上げた。



休憩中のカミングアウト 2

この何でもなくリラックスしていたタイミングで自分が養子であることを、けろっとした顔で明かした恭。

「は?誰が養子だって!?」

「だからオレ。幼い頃に両親が事故でポックリ逝って、親父の先生だったオレの師匠がオレを養子として引き取ってくれたんだ。だから澤村は師匠の名字であって、オレの本当の名字じゃない。」

「マジか。澤む・・・、恭。」

けど彼がそんな事情を抱えていただなんて、誰もが思いもしなかった。
だから恭以外は、この話でズッシリと。漂わせる空気を重たくさせてしまう。

「つかポンとひろピーは知ってたの?」

「初耳です。あと、つかポンおやめ。」
「初耳です。あと、ひろピーやめて。」

「あれ?オレ、司たちに言ってなかったか?比路は師匠とオレんち来てたじゃん。」

「行ってたけど分からなかったよ普通に。」

2戦目始めてしまう前で、本当なんてことをぶっちゃけやがったのだろう。



休憩中のカミングアウト 3

「分かった。ボクもこれから澤村くんのこと恭くん呼ぶよ。」

「まあ拘りは特になかったからな。」

「よしよし。あとは朋也だな。」

でもそのおかげで颯太は恭くん。瑛は恭と。恭に対しての呼び名が、これが期となって変わる。
これであとは朋也が名前で呼んでくれさせすれば、恭としてもホッコリするようだ。

「・・・・・・。」

しかし、

「朋也、恭でいいぞ。オレのこと。」

「え、無理。俺、今まで誰かを名前で読んだことない・・・。」

そんな恭の事情がどうであれ。
今までぼっちを貫いてきた朋也は未体験なことに戸惑いが隠せなくて、困惑な色に顔を染めていた。



恭と今日は
一緒のイントネーション

けれどそれは『朋也にとっての今まで』のお話。

「お?なら『これから』でいいから、オレを恭って気軽に呼んでくれ。なんなら朋也が誰かを名前で呼ぶ練習台にオレがなってやるからさ。」

「いやいやいや。」

「ほら、物は試しだ。オレのことを恭って呼んでみ?ほらほら。」

「・・・・・・。」

そんな『今まで』を『これから』に。
『朋也にとってのこれから』へ変えようと。
ニッコリとした顔で恭は試みたが、困惑中の朋也に、すかさず司がなぞなぞでアシスタント。

「朋也、朋也。昨日と明日の間の日って、何て言うの?」

「・・・きょう(今日)?」

「おう。なんだ?朋也。」

「違う違う。呼んでない呼んでない。」

もちろん答えは今日で当たっているので、恭の名を呼んだわけじゃない。
けど『恭』と『今日』のイントネーションは、ほぼ一緒。
おかげで恭と呼んでなくても恭と呼んだように聞こえて、朋也はより困惑していたが、恭はすっごく満足そうな笑顔を浮かべた。



2戦目の役職確認

そんなこんなでこの話題は一旦キリがついたので、ちょっと置いておこう。

「話落ち着いた?そろそろ2戦目始めたいんだけどいい?」

「おおう!そうだった!こっちはOK。」

「みんな戻って来たから始めよう!」

そして休憩タイムもここらで終わり。
今回のお話のメインである人狼ゲームの話に戻して、2戦目の役職確認。

「次から多重人格。狂人入れるんだっけ?」

「そうそう。でもせっかくだから霊媒師も入れない?」

人狼2、多重人格1。占い師1、騎士1、村人4。と予定通りに振り分けていた。が、『せっかくだから』と言う颯太の意見で、霊媒師の役職も改めて追加されていった。



2戦目は霊媒師も追加

「霊媒師ってなんだ?」

ちなみに霊媒師は、昨日の昼のターンに多数決で処刑されたプレイヤーが、人狼かどうかを夜のターンで確認することができる。
そして人狼があと何匹残っているのか把握出来る役職なのだ。

「面白そう!じゃあ霊媒師も入れよう。」

「なら振り分けはこうかな?」

っというわけで、2戦目の役職は・・・。
人狼2、多重人格1。占い師1、騎士1、霊媒師1、村人3。進行役はブルーリーフのリーダー、稚空でやってきます♪

「よっし、それじゃあ2戦目・・・。」

「「「「「「「「スタート!!」」」」」」」」



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