久野は模範生の生徒会副会長。 犬飼は不良学生の落ちこぼれ。
「で?結局、今日1日何してた?俺を朝からつけ回して。」
「なんだっていいだろ、お前には関係ない。アンタこそなんだよ。優等生でいい子してた割には不満ありそうな顔しやがって。」
「・・・なんだっていいだろ、お前には関係ない。」
お互いの立場上、身分が違いすぎて遠すぎて、近づくことは簡単に許されない。周りが許さない。
「人のセリフ、パクんな!!」
「パクってない。俺は思ったことを言っただけだ。」
だからこの時間がどんなに短くても、久野にとっても犬飼にとっても、2人だけで話す機会は貴重と言えば貴重だった。
「ホントにお前は自由奔放でいいよな。そうか、俺、お前のこういうとこが嫌いだったのか。」
「後半、改めて言うことか?それ。」
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