「梅谷くんも来てくれたんですね。あ、さっきはわざわざ職員室に来てくれてありがとう。」
「いえいえ、こちらこそ。文芸部の先生が本田先生だったなんてボク、ビックリです。」
彼らを迎えた本田先生は、嬉しそうな表情で入部手続きの用紙を四枚分、いそいそと用意する。 けど、
「入部希望は四人全員でいいのかな?」
「いえ。希望してるのはオレのみです。」
四人中、入部希望しているのは稚空のみ。 他の三人にアッサリと断わられてしまい、咲かせた顔色をあっという間にしょんぼり枯れさせる。
「なんか、すみません。オレだけで。」
「・・・いえ。だ、だ、だ、大丈夫ですよ。鈴木くん一人だけでも入部希望の子が居てくれて、先生ホッとしました。」
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