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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#53 夏の服装検査(3/3)
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3年生の服装検査 2

悪と不真面目が大嫌いな丹波。

「小町 豊!大体何だ?その格好は!?」

「何が?」

久野や鳥越よりも彼が1番厳しく激しく怒っていて、小町を絶対許さないマンになっていた。

「何がじゃないだろ!そんなにシャツのボタンを毎度毎度開けて、一体何考えてんだ!」

しかし小町も小町で生徒会に取っ捕まっても余裕綽々な表情。

「え?何って?そりゃセッく「こらァー!今、何言おうとしたー!」

「だからセック「やめろーーー!!許さん!今日こそは絶対に許さん!」

とっても最悪な発言しようとしたせいで、丹波の怒りが大爆発。

「豊、即、斬!豊、即、斬!!」

「落ち着け和泉。」

「訊いてきたのそっちじゃん。こっちは正直に答えただけなのに〜。ねえ、かっつぁん。」

「豊先輩、悪ふざけも大概にして下さい。」



3年生の服装検査 3

そんな小町を見ていた華澄。
ピンッと何かを閃いた。

「アキ、アキ。タオル持ってたら借りていい?」

「いいけど何に使うの?」

一緒に登校していた明人からタオルを1枚拝借して右胸にギュッギュッ。
自分が所持してたタオルは左胸にギュッギュッと、それぞれに詰めたら最低な格好に大変身!

「ちょっと!輝夜、人のタオルで何してるの!?」

「それじゃあアキ、ちょいと豊を助けに行って来るね〜♪」

「えぇ!?その格好で!?!?」

止める明人の声も届かず。
華澄はそんな格好で、ピンチな(?)小町を救出に向かって行った。

「ねえねえ、和泉。」

「ん?」



3年生の服装検査 4

「このおっぱいどう思う?」

「!?!?!?」

タオルで作った簡易的なおっぱいを。
ぶるんぶるんに揺らしながら丹波に近づいた華澄。

「お!ぐうや何?その爆乳。めっちゃいいじゃん。」

「でっしょ〜?即席だったけど我ながら結構いい感じに作れた。どう?どう?豊どう?」

「おぉ〜、何々?何詰まってんの、このおっぱい。夢?希望?」

「和泉もどう?揉んでみる?」

「貴ー様ーらァァァアアアア!!!」

だがそれは小町救出というより。
小町と一緒になって、丹波を怒らせて遊んでるだけでした。



3年生の服装検査 5

けどそんな彼らに大爆発したのは丹波だけではない。

「輝夜。そういう格好していいのは宣伝中の期間だけだって言っただろ。」

「・・・あれ?遼も正門(こっち)いたの?今回は裏門じゃなかったの?」

「部長が変なことやらかさないか部員として、とっても心配だったから代わって貰ったんだ。」

背後から華澄の肩を捕まえた鳥越も、絶対に彼を許さないマンになり果てていた。
嫌な予感していたが、やっぱり当たった嫌な予感。
華澄の爆乳姿を見て、今まで気だるくおとなしかった鳥越の怒りまで大爆発。

「こんの演劇部の恥さらしがあああああ!!!」

「ギャアアアアアア!!」

悪事を致した演劇部の部長に、怒りのラリアットをお見舞いしたのでした。



今年の夏も暑いです

「・・・・・・。」

「・・・・・・。」

そんな2人の先輩によるセクハラのせいで、服装検査もグッダグダ。
こんな風景、見慣れていても見慣れてなくても、見ていた人たちは全員ついつい唖然としてしまう。

「克也、止めなくていいの?アレ。」

「今年の夏も暑いな。」

「止めないんですか?久野先輩。」

「水分補給は小まめに。熱中症に気をつけてね。」

けどグダグダしていたのは、その一部分のみ。
あとは朝の予鈴が鳴る頃まで服装検査は行われ、生徒会一同、青ノ葉の風紀を乱さないよう気を付けたのでした。



裏門の服装検査 3

もちろん一同なので、それは裏門でも一緒。

「まおくん、おはよ〜。きょうもじゅんぺいくんと、いっしょ?」

「おはようめぐ。そこの塀の柵を登ろうとしてたから連れて来たの。」

「・・・・・・っ。」

「あんなところにぬけみちあったんだ。いつのまに・・・。つぎからきをつけないと。」

黒崎はいつも裏門から登校しているだけなので、服装検査になんて引っ掛からない。が、問題なのは黒崎と一緒にいた矢口。

「どう?純平君、めぐから見て問題ない?」

「うん!これならだいじょーぶ!」

「よかった。よかったね純平君。」

「・・・・・・。」

黒崎に捕まったときに、あれこれそれこれ直されたおかげもあって、永瀬の検査から引っ掛かる事がなかった。
犬飼同様、彼も厄介な相手だったはずなのに。



青ノ葉 第53話をお読みいただきありがとうございます!

今回から新章スタートとなり、
『第3章 雨模様』の始まりです

1話以内の範囲で新キャラ含めて青ノ葉生徒を
全員登場させられたのは結構久しぶり
(#19の身長検査ぶり?)
ずいぶんと出せてなかったシロも登場させられて
作者としてほっこりでした

今回3年生をメインに書いたのはご褒美BBQを
たった1行で終わらせてしまったお詫び(笑)
やっぱり学寮戦前にもうちょっと3年生を
出しておくべきだったと後悔しましたが
出してたら出してたで苦戦した学寮戦がいつまでも
終わらなかった説が自分の中であったので
「これはこれでよし」と決着付けて後悔するのやめました


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