「待って。」
そのとき一緒に立ち上がった大人たちが、少年を止めに入る。 理由を語る彼の瞳を見て、4人の意見は一致。
「よかったらもう少しだけ。キミさえよければ僕たちと一緒に来ない?」
「え。」
「僕たちも今、旅行中でね。これからホテルに戻るとこだったんだ。こっちは一人分費が増えても問題ないし、どうかな?」
「昼は暑くても夜はまだ寒い。公園で冷たい夜風を浴びて過ごすより、どうせならホテルのふかふかベッドで朝を迎えた方がいいと思わないか?」
「うぅ。」
少年が高校生。未成年と分かった以上、このまま放置するわけにもいかなかったようだ。 だから男2人が誘惑で釣ってまで彼を保護することに。
「誘拐じゃないから安心してね。もしアレだったら僕が責任もってキミの家まで送るよ?」
「それは平気です。ちゃんと自分で手段使って帰りますし帰れます。」
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