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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#47 青ノ葉 学寮戦 (4)(4/4)
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桃地vs鬼頭

そうして残った犬飼・桃地の2人と、鬼頭1人。

「よくも小太郎撃ったな。いいのかよ!優等生側のお前がルールに反して。」

「先に反していたのはそっちだろ。」

3人は同じ2年生なのに、普段からあまり仲が良くないのか。
バッタリと遭遇してからずっと互いに、敵対視を高めたまま。
比路や朋也を先に進めさせた理由も、味方や敵とか関係なく。犬飼と桃地と鬼頭同士で用があり、ただ単に邪魔だっただけなのかもしれない。

「犬飼さん自分はまだいけるっす!貴方の手を汚させはしないっす!」

「よせ!小太郎!!」

桃地はどこまで犬飼を慕っているのだろう。
ついさっき鬼頭に撃たれたばかりだというのに、犬飼の言葉も聞かずに真っ向から向かって行く。
しかし、

「ッ!?」

1手も2手も鬼頭のが上手。
水鉄砲を使わず拳で殴りかかっても、躱されてばかり。
桃地の動きは完全に読まれていたのだ。

「・・・・・・。」



桃地vs鬼頭 2

けれど一方的にやられるのも癪だったのか。
鬼頭は向かってくる桃地の勢いを利用して、今度は躱すだけではなく。躱した背に痛恨な蹴りを入れてそのまま崩れ倒す。

「・・・くっ。」

そして伏せさせたままの背に片足を乗せて固定させると共に、

「雑魚は寝てろ。」

そんな台詞を吐き捨てて、こんな至近距離で水鉄砲をダイレクトに撃ち放つ。
桃地を意図も容易く、ゲームオーバーへと導く。

「お前・・・ッ!」

「・・・・・・。」


[桃地 小太郎 戦闘不能]




犬飼vs鬼頭

「最低だなお前。自分の下っぱを真っ先にやらさせるなんて。」

「やったお前が何言ってやがる!」

桃地を葬ったのは、まさしく鬼頭。
その責を押し付けられ、さすがの犬飼も黙っていられないし、いるわけにはいかない。

「本当、お前ムカつくな。久野と一緒で。」

「お互い様だな。俺もお前、嫌いだし。」

やられた桃地の仇を討つためにも。
今度は犬飼が直々に。鬼頭に向かい討つ。

「言っとくがオレは小太郎のように、簡単にはやられねえからな!」

「吠えてないでいいから来いよ。元バスケ・・・と。今もまだ部員だったか。」

「うるせえ!それ以上、それを言うんじゃねえ!!!」

色んな何かを交えさせながら、このレクリエーションは。この学寮戦は、クライマックスを迎えようとしていた。



ようやく会えた2人

「司ッ!」

「ヒロ!」

ようやく会えた比路・朋也、司・久野の元で。

「あー・・・追い付かれちゃった。念のために冥に張っててもらったんだけどな。あの冥を突破出来るだなんて凄いね。」

大きな窓から照らされる月明かりを背で浴びながら司と一緒にいた久野。
比路・朋也に追い付かれてしまったのに逃げる様子はなく、ニコニコした顔で余裕を綽々に見せる。

「もう克也!司を返してよー!」

「うん、いいよいいよ。ここまでちゃんと生きていられたことだしね。司、もういいよ。戻っていいよ。」

そしてそれが条件だったか。
報酬として司を比路のところへと、あっさり戻させる。



とても悪い笑顔していた久野

その時、だった。

「森、避けろ!」

「!?」

パシュッと響いた発射音。
水鉄砲を構えた久野に気づき、注意を向けさせる朋也の声も虚しく。

「・・・つか、さ?」

なんと司は比路の目の前で、とても悪い笑顔をした久野に撃たれてしまったのだった。

「なんてね。」


[森 司 戦闘不能]




生存者 確認メモ


一年生・・・4名
比路 朋也 圭 恭
(戦闘不能)司 稚空 梅ちゃん 颯太 瑛

二年生・・・3名
久野 犬飼 鬼頭
(戦闘不能)桃地
(不参加)矢口

三年生・・・2名
永瀬 小町
(戦闘不能)明人 華澄
(不参加)黒崎



青ノ葉 第47話をお読みいただきありがとうございます


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