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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#46 青ノ葉 学寮戦 (3)(1/3)
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悶着 開幕

19時に始まった青ノ葉学生寮・交流会真っ最中にて。
偶然にも遭遇してしまった比路・朋也と犬飼・桃地の2人と2人。

「あんときは久野に邪魔されたからな。」

4人が揃うのは、あの夜の悶着ぶり。
やられたらやりかえす精神の犬飼は、この偶然と騒ぎ(レクリエーション)を装い、ここで再び悶着を起こそうとしていた。

「今度こそやられたかり、返させてもらうぜ。」

こんな時に、またこの2人と会うなんて!

「犬飼さん。先ずは自分が・・・!」

「峰岸、下がれ。ここは俺がー・・・!」

桃地は犬飼よりも先に。
朋也は比路よりも先に。
まず自分から相手として出て行く。



悶着 閉幕

そのはずだったのに。

「・・・って、あれ?峰岸???」

「犬飼さん、どちらに???」

いつの間にか、比路と犬飼がいない。
さっきまで。ついさっき自分たちの後ろにさせたばかりなのに、どこ行ったんだろう?
そんな急の展開に気を取られた次の瞬間、どすんっとした鈍い音が隣から。
その音につられた朋也と桃地は、ハッとそっちを向く。
するとそこには、

「もう!あんたたちの相手してる暇ないんだから、しゃしゃり出てこないでくれる!?」

案の定、比路と犬飼の2人の姿が。

「いだだだだ!?やめろー!離せー!!」

しかも既に犬飼は比路にアッサリ抑え込まれており、せっかく話数を跨いだ偶然の再会だったのに、蓋を開けば一瞬で終わってしまう。

「ああっ、犬飼さん!」

「峰岸ストップストップ!」



オレが知らぬ間に

朋也に止められて犬飼を解放した比路は、今度は桃地に強くお説教。

「ちょっとコタ先輩。なんなのコイツ!ちゃんと見ててよ!」

「ひッ!?」

そして先輩(犬飼)をコイツ呼ばわり。
しかも先輩(桃地)に対して、年下のくせにガミガミと強く叱るその様子は何ともまあ・・・何といいますか。
比路らしいと言えば比路らしく、とりあえずそこから危険性は前の悶着時よりは感じられない。
言い負かされっぱなしの桃地もなんだがって印象で、見ていた朋也はふうっと疲れた息を吐く。
そんな中、

「・・・ちょっと待て。」

犬飼がモノを申す。

「お前、小太郎といつ知り合ってた?」

自分の知らない間で、比路と桃地が知り合っていたことが気になった模様。



大人と生意気な対応

けどそこは、かくかくしかじかで。
比路が答えないから代わりに桃地が、園芸部でー・・・と軽く説明を入れる。

「それで『コタ先輩』・・・ね。んで、オレは『コイツ』と。」

犬飼的に、何か不満があるのか。
ちょっとだけ不服そうな表情を見せる。

「だって僕、アンタの名前知らないし。」

そもそも年下に『コイツ』や『アンタ』呼ばわりされて、いい気になれる人なんて、そうはいないだろう。
けど比路が言うことにも一理あり。
なのでここは一つ差だけど年上として大人な対応を。
色々言いたいことはあるが我慢して、ため息吐くなりして自分を落ち着かせて、犬飼はようやくここで自分の名を名乗った。

「犬飼だ。犬飼 冴。」

が、

「誰も名乗れだなんて言ってないんだけど。」

「なんだとこの野郎ッ!!」

比路があまりにも生意気な返答をするものだから、犬飼だって当然黙っていられない。

「・・・峰岸。」

「犬飼さん、どおどお。」

聞いていた朋也・桃地の2人もこれ以上の争いごとを起こさないようにと。お互いのペアの前に立ちはだかって止めに入る。



久野に過敏な犬飼

「とにかくこっちは今、克也捜しててアンタたちの相手してる時間も惜しいぐらいなんだから。さっさとどっか行ってよ。じゃないと撃つよ?朋也が。」

「・・・撃つのは俺か。」

それはそれでともかくとして。
いつまでもここにいたら司と久野を捜しに行けれない。
その気持ちが比路を焦らせる。
そんな時、

「ほぉ〜。随分と興味深い奴捜してんのな。」

犬飼がその話に興味を示す。

「なんなら付き合うぜ?こっちもちょうど久野捜してたところなんだ。」

「え。」

何故ならこの人、あの日から未だに久野への報復を企み続けているからだ。
だから久野関連の話には現在少々、過敏気味。

「諦めた方がいいんじゃない?アンタが克也に敵うわけないでしょ。」

「うるせーよ!オレはやられた借りは返さなきゃ気が済まねえんだ!敵う敵わないは関係ねえ!」



犬飼・桃知が仲間に加わった

「ヤダ言ってもついて行くからな!いくぞ小太郎!」

「はい。仰せのままに犬飼さん。」

なのでかなり強引的に比路・朋也の2人に仲間入り。
今回は犬飼・桃地が味方となって(勝手に)ついてくることとなった。

「3年はいいとして。克也もコイツも2年だよね?同学年の同士討ちってありなの?」

「ルールには禁止って書かれてないな・・・。」

「なくても撃つ。焼肉なんて別に街に食べ行けばいい話だし。久野のとこまでは2年も関係なしに全員撃ち落してやんよ。」

「犬飼さんは射的得意っすから。もしもの場合、自分が盾になるから心配ないっすよ。」

こうして比路・朋也・犬飼・桃地の4人は、司と久野がいそうな場所を再び目指すことに。
果たしてその組み合わせは、吉と出るのか凶と出るのか。



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