「どれ。一口・・・。」
させたかったのに、明人の様子が気になった恭がフライング一口。 敗者の青チームより一足先に、イチゴミルク極上仕立ての恐ろしさを味わう。
「恭?どうしたの。」
「大丈夫か、キョウ?」
たった一口。されど一口。いや、たったひと舐めと言ってもいいだろう。 ほんの少し口に含んだだけで口の中いっぱいに広がる甘い味。それはとてもとても自己主張が激しすぎる甘さ。 恭の手は止まっているのに全身がガタガタ震えており、顔がピンクとは逆の真っ青に染まる。 そしてズッシャァとその場に崩れた彼。
「恭、本当にどうしたの!?」
「大丈夫かキョウ!しっかりしろーーー!!!」
「美味しい」のか「不味い」のか、それもハッキリさせられないまま、イチゴミルク極上仕立てを迂闊に飲んだ自分に酷く後悔をして落ち込む。
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