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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#42 イチゴミルク極上仕立ての刑(後編)(2/4)
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颯太vs恭 開幕

一方、その頃で。
赤チームと青チームを応援していながらも、暇な颯太と恭の二人は遊戯室に置かれていたトランプで一緒に遊ぶことに。

「澤村くん、ババ抜きしない?」

「おう、いいぜ!こう見えてもオレ、トランプゲーム得意なんだ。いつも師匠に勝っていっつも泣かせてきた程なんだぜ。」

「あははッ!なら澤村くんとボクで、いい勝負出来るといいね。」

パラパラパラとカードを上手に切って、一枚のジョーカーを押し付け合うババ抜き。

「うっし。じゃあオレらも司たちと同じように、負けた方があのジュース飲むっていうのはどうだ?」

「えぇ!?い、いいけど・・・。アレだけは絶対に飲みたくないから絶対に勝たなくちゃ!」

そして勝負事が大好きな恭の案で、こちらにも敗者には罰ゲームとして『イチゴミルク極上仕立て』を飲むこととなった。
が、颯太は既にその味を経験している身なのか。
負けた方が飲むと決まった瞬間、やる気スイッチがオンとなり、たかがババ抜きされどババ抜き。異様に目を燃やす。



赤チームvs青チーム 中盤

序盤から中盤へ差し掛かった赤と青のチーム戦。

「おいでなさいませ、我が召喚魔!」

稚空が召喚魔法を(テンプレ設定した台詞と共に)召喚。魔法攻撃を得意とするモンスターを呼び出し、援護攻撃を命じる。
そんな動きを見計らって、華澄の演奏効果によって味方チームのクリティカル率を上昇させた。

「んっふふ〜。これで相手チームは誰からの攻撃も怖くなったはずだよ。みんな頑張って。」

「ありがとうございます華澄先輩。撃っちまーす!」

好戦的な梅ちゃんは、まだまだ好戦が続く。
華澄の効果によって上がったクリティカルが発動し、相手チームに大ダメージを広範囲に与える。
しかも低確率だが異常効果を齎す弾を撃ったようで、

「うわ?!混乱しちゃった。あああ、操作どっち!?」

モロにダメージ喰らった比路が異常効果の混乱によって、上が下・下が上・右が左・左が右とコントローラの操作方法が逆となり、プレイヤー自身も混乱してしまう。

「落ち着けヒロ!ただ逆になってるだけだから!異常効果の中では、まだ軽い方だって。」

「そんなこと言われても・・・!」



赤チームvs青チーム 中盤 2

ゲームのキャラも現実の自分も混乱している隙を突いたのは瑛だった。

「もらった!」

「・・・ッ!」

単体攻撃だが相手に大ダメージを喰らわすソルジャー専用スキル・スウィングスマッシュを発動。
天に高く上げられた比路は身動きが出来ないまま防御も許されず、遠く離れた朋也からも射撃される。
おまけに華澄効果によってクリティカルも一緒に発動し、ライフの残り数値がオーバーする程のダメージを喰らい戦闘不能に。

「比路くんやられちゃった。」

「すごい連携だったけど、ひどい集中攻撃・・・。ごめんね、みんな。」

これで青チームは司、稚空、明人の三人のみ。
序盤からピンチになった彼らは、3対4となり更にピンチになってしまう。

「どんまいひろピー。遠距離ばっかだと接近キツイよね。あとはオレらに任せなよ。」

「ありがとうアッキー。でもひろピーは止めようよ。」



赤チームvs青チーム 中盤 3

そんな行方を横目でしっかりと見届けた恭。

「おぉ!瑛が比路に勝った!オレの師匠の為に良くやってくれたのか!やるじゃねぇか!」

瑛が参戦した理由のサブミッションがこれで完了となり、嬉しそうな声を上げる。
しかし、

「違う。誰がお前の師匠の為に戦うか。」

まだ不機嫌でいた瑛は恭の喜びを喜びごと全否定。

「な、なんだって!?オレの師匠の為に戦ったわけじゃなかったのかよ!」

「当たり前だろ。俺は俺だけの為にやる。負けっぱなしは嫌だったからな。」

決して恭の為に参戦して倒したわけではない。
以前の腕相撲で負けたことを根に持っていただけだったようだ。
そこへ朋也がボソっと一言。

「・・・峰岸倒したの、俺。」

もちろんそれは余計な一言。

「あ?俺だけの攻撃で峰岸倒せてただろうが。」

「いやいや。」

「『いやいや』じゃなくて、後藤のは余計だっただろうが!」

「いやいやいや。」

朋也と瑛でまさかの仲間割れ?
『俺が』『俺が』とトドメの主張をお互いに譲らない。



赤チームvs青チーム 中盤 4

「明人兄、頼んだ!」

「OK!任せて!」

味方が一人やられても挫けない青チーム。
むしろここから逆転を計らう為、司の合図で明人が動き出す。
人形使いジョブ専用、人形を扱うため武器のハンドルはハンドルそのものからでも攻撃が可能。
専用スキルを発動させて、届く範囲にいた瑛をハンドルのワイヤーでキャッチ。

「うわ・・・!?離せ!」

「だめ。逃がさないよ古河くん。」

明人の人形となった瑛は梅ちゃんがいる位置に移動させられる。
そこで司がアーチャー専用スキル、レインアローを発動。
範囲攻撃出来る矢の雨を降らせ、梅ちゃんと瑛にダメージを与えた。発動したクリティカルによる追加ダメージも一緒に加えて。

「ごめん、梅谷・・・っ。」

「いえ、大丈夫です。でも司くんの攻撃痛いですね・・・。」



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