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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#41 イチゴミルク極上仕立ての刑(前編)(3/4)
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スカートは座り方注意

「じゃあ今日は手始めに、どこかダンジョン行く?」

「ちょい待った。それは新メンバーである俺が決めさせてもらおうか。」

7人揃ったところで、ここらで本題へ。
新メンバーである華澄が、ずかずか小上がりの畳に上がり腰を下ろして、本日のミッション、やりたいことをババンッと大発表。

「今日はチームでの対戦といこうか。負けたチームには、コレを飲んでもらうっということで。」

「チーム戦!?」

「っていうか、華澄先輩。」

したのは、よかったものの。

「そんな格好で胡座かいたら、パンツ丸見え・・・。」

やりたいことや罰ゲームが発表されたことよりも、不本意ながらも見せられたor見てしまった彼のスカートの中身に何もかも持っていかれた。

「あ。あー・・・、見たかったら見ていいよ?」

「いやいやいや。輝夜、そこはちゃんと隠して。」



本日の罰ゲーム

華澄の口から発された案に異論はなかったということで、今日はチーム戦。
新メンバー特権として罰ゲームも予め決められ、負けたチームは『イチゴミルク極上仕立て』のジュースを飲むことに。

「うわ・・・。何?この飲み物。」

「すっごくピンクです・・・。」

「んっふふ〜。スーパーやコンビニでも売ってないし、寮長からしか買うこと出来ないんだけど、ほんの数本しか取り寄せてくれないから超レアな飲み物だよ。」

「これ買ってて来るの遅かったんだ・・・。」

チーム戦っということは、大事な決め手はチームメンバー。
バランスが偏ってしまわないよう上手に赤と青の2組に別れましょ。・・・の、その前に。

「でも7人じゃ割り切れないね。4対3になっちゃう。」

「そこは大丈夫じゃない?『ヒロと対戦』って言っておけばー・・・。」

「お?なんだなんだ。また司たち、ここでゲームしてるのか。」

それをどこから聞いていたのだろう。
地獄の耳のようにその話をキャッチした恭が、バッチリなタイミングで、この遊戯室にやってきた。

「ほら、キョウが来るから無問題。」

「ヤな地獄耳・・・。」



人数は8、ゲーム機は7

「比路と対戦って聞いたら、オレが黙ってるわけないだろ。」

「本当、ヤな地獄耳・・・。っていうか、ちゃんと拭いてきなよ。」

恭は今の今までお風呂に入っていたみたいで、体はホカホカ、髪から水滴ポタポタ。その話を聞いて7人の元に慌ててやってきたようだ。

「っというわけで、オレにもやらせてくれ!」

そして前回同様。
仲間に入りたそうにコチラを見ている。

「それは全然いいけど、キョン。ゲーム持ってきた?」

「いや?まだ持ってない。だから比路、また貸してくれ。あと稚空、キョンはやめろ。」

「え。今日はダメ。僕だって皆とゲームしたいし。」

この場にあるゲーム機は全部で7。人数は彼もいれて8。
今度こそ完全に人数オーバーだ。



7+1+2

「キョウ。それだったらー・・・。」

「ん?」

どうしようっと悩んで、司が何かを言いかけた途端。その発言を丸ごと遮るかのように、水滴ポタポタな恭の頭に一枚のフェイスタオルがふわりと乗っかった。

「お?何かと思えば瑛じゃねえか。」

「・・・・・・。」

そんな恭の後ろを見ると、そこには瑛がいて、彼もさっきまでお風呂に入っていたようだ。
だけど機嫌はあまり良くない模様?不機嫌そうな表情をしている。
何故かというと、

「前にも言ったが、いきなりいなくなってんじゃねえ!」

「あだだだだだっ!?ちょちょちょ、痛い痛い痛い!瑛痛えって!ハゲる!!」

「ハゲろ。ハゲてしまえ!」

「悪かった!悪かったから、やめろォォ!!」

ついさっきまで恭と一緒にいたからです。
いきなりいなくなった恭を見つけ、自分のタオルで思いっきり恭の頭を強く拭きながら八つ当たり、お仕置きを致す。

「よかった澤村くん、遊戯室にいたんだね。いきなりいなくなったからボクも瑛くんも心配したんだよ。」

そして恭を追った瑛の後に颯太もご登場。
ついさっきまで一緒にいた三人は、これにて改めてここに集まった。



基本はやっぱり巻き込み型

「ったく。どっか行くのは澤村の勝手だが、せめて何か言ってからいなくなってくれ。」

「そうだ!瑛、颯太。お前らこのゲーム持ってるって言ってなかったか?」

「あ?」

そうしてピンと閃いた恭は、稚空たちの集まりに二人を巻き込む。

「今日も静かだなって思ったら、鈴木くんたちコッチで遊んでたんだ。」

「そうだよ。そうちゃんもてるリンも一緒にやんない?ちょうど今からチーム戦するとこだったんだ。」

「鈴木くん、そうちゃん禁止・・・。」

「てるリンやめろって・・・。」

そしてそれは恭だけでがなく稚空までも巻き込もうと、二人を誘い込み始めた。

「チーム戦か。みんなの職業どんな感じなの?」

「えっと・・・。つかポン、今日どっち使う?」

「PVだからサブの弓でいくよ!あとつかポンやめい!」

「今はソルジャー1、レンジャー3、人形1、吟遊詩人1、キャスターの巴が1だよ。」

けど、

「な?な?瑛持ってるんだったら貸してくれ。」

「やだ。」

「そこをなんとか!」

「やだ。」

恭のせいで瑛は不機嫌なまま。
何を言ってもやだやだ星人で首を横に振り、断りまくり。
颯太、瑛の二人の参戦は、今日も難しそう?



某アニメネタです

すると、

「そっか。それなら瑛くんが入ると丁度いいね。」

稚空から聞いた情報を元に、颯太からも瑛を巻き込もうとしている。

「そうちゃんはやらないの?4対5になっても気にしないからいいよ。」

「うーん・・・。ボクが入っちゃうと、どちらかが不利になりそうだから今日は観てようかな。あと、そうちゃん禁止だってば。」

しかし、

「瑛、頼むって。貸してくれ。」

「やだ。」

「オレと瑛の仲は仲良しだろ。な?」

「やだ。」

「悪かった。今度から急にいなくなったりしないから。本当に悪かったから許してくれ!」

「やだ。」

まだまだ瑛は、やだやだ星人のまま。
何を言ってもやだやだで、恭が反省してもやだやだだった。

「ラーメンじゃなければ?」

「やだ。」

「餃子も付けてくれなきゃ?」

「やだ。・・・ん?ラーメンと餃子って、何の話だ?」

「何してんの?司。」

「なんとなく言ってみただけ。このネタを今の瑛なら言ってくれるかなって思って。」



恭の代打で瑛参戦

「ボクの貸してあげたいけど。ボク、ソルジャーはレベルも武器全然ダメだから。」

「あらら。っていうか、そうちゃんのジョブって何だったっけ?」

こうしている間も時間は少しずつ進んでいるのに、話は全然進んでないまま。

「なら瑛!オレの代わりに仇をとってくれ!」

「仇ってなんのだよ?」

なので借りることを諦めた恭は、別路線に変更して瑛を誘う。
ごにょごにょ、ごにょごにょ。
他の誰にも聞こえないよう、瑛に耳打ちで仇の元を伝える。

「キョウの仇って、ヒロのことだよね?あることないこと言われてないといいね。」

「十中八九、師匠絡みのことだと思うけど・・・。」

すると、

「・・・今回、だけだからな。」

恭の耳打ち作戦大成功!
結局、瑛は色んな手によって巻き込まれ、恭の代打として、このチーム戦に参戦することとなった。



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