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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#41 イチゴミルク極上仕立ての刑(前編)(2/4)
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華澄 輝夜

そういうわけで、大変お待たせ致しました?
明人が連れて来たブルーリーフ新メンバーとなる三年の男子生徒をご紹介。

「彼は僕のルームメイトで演劇部の部長。名前は華澄 輝夜(かすみ かぐや)。」

「あっはは〜。初めまして、改めてよろしく。」

彼の名前は、華澄 輝夜。
身長は176cm。3年B組で明人とはクラスが違うけど、ルームメイトの男子生徒。

「俺のことは、そうだな〜。『青ノ葉演劇部の女王』とでも覚えてもらおうかな?」

初登場で女子のブレザー制服を着た華澄は、女装趣味があるのかないのか。
それは本人に問いたいところ。
青ノ葉の三年生は永瀬といい明人といい、小町といい黒崎といい、そして今回の華澄といい。一見は普通の男の子だが、色々何かとクセのある曲者が揃っているのかもしれない。



女装趣味=△

「兄ちゃん。なんで華澄先輩そんな格好してるの?」

「あれ?それも前に僕、それっぽい話してなかったけ?」

華澄は演劇部に所属していて、現在は部長を務めている演劇ラブな男の子。
観るのも好きだが演じるのも好きで、彼の今の格好もそれに関した理由があった。

「男子校の演劇部って、出演全員男しかいないから少しでも集客要素入れないと、お客さん来てくれなくて大変だって話。」

「そういえば言ってたね。わざわざ女装する人がいるって。」

「な〜んだ?俺の話あきから聞いてるなら引くことないじゃん。ひどーい!」

それは観客を集めるための、とびっきりなピエロ作戦。
華澄が自ら女装して毎度ヒロインを演じることで、面白半分でもいいから興味持ってもらおうとしているのだ。

「宣伝周りで滅多に拝めない女の格好をせっかくしてるんだから、もうちょっと食いついてほしかったな。」

「ほら。僕らや二年生は慣れてるけど、一年生まだ無理あるって。これ以上引かれたら逆効果になるよ。」

「やっぱり胸を今のうちから詰めるべきだったか。どんな草食も、たゆんたゆんには敵わないし。」



覚えてるけど、思い出したくない

そんな明人が言ってた華澄の話を思い出す司と比路。

「明人兄が言ってたのは覚えてるんだけど、あまり思い出したくないんだよね、俺・・・。」

「奇遇だね司。僕も出来れば思い出したくなかったよ。」

しかし二人の顔色は悪く、どよーんどよーんとテンション激落ち。
そして『覚えてるけど、思い出したくない』と、揃って同じことを口にする。
そのせいで気にしてなかったことを気になってしまった朋也。

「何かあったのか?」

彼はあの場にいなかったから、何も知らない分からない悪気のないクエッション。
けど二人の代役でアンサーを務めた稚空には、多少ながらの悪気あり?

「そっか。ともぴょん、あの頃まだいなかったもんね。見る?お二人さんの罰ゲーム(女装)姿。」

「「!?」」

当時に撮って保存していた写真を。
ニッコリにこやかなニコニコ笑顔で、朋也に見せてようとした途端。

「アッキー。その罰ゲーム(話)もう終わったよね?」

「ヒロからヒロスペシャル喰らいたくなかったら、それ以上の追い討ちやめような?」

「・・・・・・はい。」

司も比路がダブルで揃って稚空を阻止。
強力な力技に任せてまで、自分らの黒歴史公開の止めに入った。



ブルーリーフ 華澄加入

そんなこんなで明人による紹介で、各自己紹介も交わし終えたところで、華澄がブルーリーフの新メンバーとして参戦。

「おぉ!華澄先輩、吟遊詩人だ!」

「吟遊詩人って、えっと・・・?どこのジョブになるのでしょうか?」

「このゲームだと明兄がウィズとレンジャーで人形使いでしょ。華澄先輩の吟遊詩人はレンジャーとキャスターのレベルを上げていくと条件解放されるよ。」

そして華澄のジョブは吟遊詩人。
楽器で演奏して味方を回復したり有利に補助したり、ボーガンで攻撃したり出来るマルチプレイ向けなジョブクラス。

「ぶっちゃけて言えば召喚士と似てる部分もある能力。要するに華澄先輩はオレのライバルです。」

「わ。ひどーい!せっかく仲間になったんだから、稚空も俺と仲良くしてよ。」

華澄がこうして参戦したことにより、ちょっとはブルーリーフの戦力バランスも多少は良くなった。・・・はず。



メンバーは現在7人

けどそのバランスは、まだまだ良くないまま。

「回復出来る人って聞いてたから、なんとなく予想してたけど。・・・輝夜先輩、やっぱりソルジャーじゃないんだ。」

「まあまあ、いいんじゃないのひろピー。」

「やっぱり僕以外にも盾役欲しいよ。」

華澄のジョブが自分と同じソルジャークラスではなかったことに肩を落とす比路。
一方で自分以外の回復役が一人増えたことにより上機嫌な稚空。
二人の機嫌は、それぞれで異なっていた。

「あと、アッキー。」

「ん?」

「ひろピーやめて。」

けど、

「だからそれはオレ流の愛情表現だってば。何て言われようがオレは絶対やめないよ。でもー・・・、ひろピーから久しぶりに聞けて良かった、それ。」

「え。僕、久しぶりになるほど言ってなかったっけ?」

「言ってない聞いてない話してない。おかげでオレまで調子狂うとこだったよ。」

新しいメンバーが増えることは、どちらも嬉しいことには変わりない。
これでソルジャー1、レンジャー3、ウィズ1、人形1、吟遊詩人1、キャスター1となった。



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