けど鬼頭は久野のルームメイト。 今日の彼の情報を知ってるのは鬼頭だけ。 いつもいるはずの久野がいないことがどうしても気になる比路は、鬼頭に彼のことを尋ねる。
「・・・あの。」
「?」
「克ぅー・・・、久野先輩は?」
久野本人なら呼び捨てていいが、そうじゃなければ先輩に向かって先輩を呼び捨てて呼ぶなんていいはずがない。 それが本能的に察して、ギリギリ?のところで駄目だと気付いて呼ぶ直す。 そして読みの通り、鬼頭は久野のことを教えてくれた。
「先行った。」
「え。」
「生徒会が忙しくなってきたから。」
久野はいつも誰よりも早く起きてる早く学校へ行っていることを。 比路がいつもだと思っていたことは、久野にとってそれはいつもじゃない。 いつものことだと、いつの間にか勘違いしていたんだ。
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