≪ top ≪ main


青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#36 朋也episodeEX(5/5)
]  [目次へ]  [

比路vs小町

颯太にも比路の腕を心配されたので、これで腕相撲はおしまい。・・・かと、思いきや。

「え〜。峰ぎっちゃん、もう終わんの〜?」

この一年七人衆の様子を彼も見てたのだろう。
『終わり』を聞いて、残念そうに小町が登場。

「もう終わりですよ、おしまいです。腕痛いですし。」

「いやいやいや。オレともヤろうぜ、ハイ部長命令。」

「えぇー・・・。」

終わりを終わりにせず、強制的に4回戦目が開幕。

「大丈夫、大丈夫。無理はさせないから安心して来なさいな。」

「もう今の段階で無理なんですけど・・・。」

お互いにスタンバイ出来たら比路vs小町の腕相撲対決が始まる。

「レディー・・・、ゴー!!!」

そして見事、勝利を勝ち取ったのは・・・。



比路vs小町 2

「おぉ!小町先輩、凄い!ヒロ相手で直ぐにやられてない!」

「でっしょ〜?つかっちゃん、オレ凄いでしょ。峰ぎっちゃんはめっちゃ頑張ってるけど、こんなもんオレからしたらまだまだ余裕よ〜?」

「うぅぅ・・・っ!」

瞬時に終わらず、恭以上に苦戦する小町との腕相撲。
初期位置からピクピクしているものの大きな動きは変わってない。

「頑張れひろピー!」

「うぅぅぅうう・・・。アッキー、ひろピーやだってばー!」

「お?お!おぉ!峰ぎっちゃんいく?いっちゃう?ああ、これいくねぇ、峰ぎっちゃん。」

けどこれは小町から攻められてないだけ。
とても頑丈な分、比路の勝ち目が見えてこない。



そしてボス戦へ

小町のが圧倒的に有利だった二人の対戦。

「峰ぎっちゃんオレ相手でも結構やんね〜。これならいいところまで勝負出来るんじゃない?」

「え。」

けど彼は勝負よりも比路の力を試していたのか。うん、うんと納得すると自ら腕を倒して、比路に勝利を譲った。

「豊部長、どうして?」

「オレで勝って締めるより、やっぱり気になるんだよね。峰ぎっちゃんとボスとの腕相撲。」

「ぼ、ボス?」

それは優しさとか甘えとかではなく、ただただ自分の欲求を満たすため。
譲られた勝利を手にした比路には直ぐに5戦目が始まった。

「ボスって、誰?」



比路vs久野

「こらこらこら、食堂は遊ぶ場所じゃないから。遊ぶならちゃんと遊戯室使いなって。」

「まーまーかっつぁん、そう固いこと言わさんなって。かっつぁんだって峰ぎっちゃんとの腕相撲対決、本当はやりたいんでしょ〜?」

「・・・う。」

小町にボスと言われて召喚・・・、いや。食堂で遊ぶ彼らを注意しにやって来た久野がいいタイミングでやって来る。

「まさかボスって克也のこと?」

「わーっ!確かに見てみたいな。克にーちゃんとヒロすけの腕相撲!」

「・・・一回だけだからな。俺に勝っても負けても、これでおしまいにしてね。」

そして小町が誘って惑わして説得させられた久野は渋々と頷きスタンバイ。
そういうわけで5回戦目。ラストとなった比路vs久野の腕相撲対決が始まる。

「レディー・・・、ゴー!!!」

そして見事、勝利を勝ち取ったのは・・・。



比路vs久野 2

「勝者、克にーちゃん!」

「もー!克也になんて勝てるわけないじゃん!」

「ははは。俺の勝ちだったな、比路。」

物の見事に瞬殺された比路。
連勝は4でストップとなり、ボスとなった久野には勝てなかった。

「うわ・・・。」

「さすが生徒会副会長だな、あの人。」

「比路が瞬殺されることってあるんだな。」

それは別で対戦してた朋也、瑛、恭も唖然としていたが、二人にはやる前から分かっていた結末?
比路はやっぱり勝てなかったことに悔しがっていたが、久野はやっぱり勝ったことに余裕な表情で笑っていた。

「凄いね、かっつぁん。オレ、惚れ直したよ。」

「はいはい。豊先輩もふざけるのはそこまでにして下さいね。司たちもご飯食べ終わって用が済んだのなら、さっさと食堂から出るように。」

「はーい・・・。」



三人の勝敗の行方

その一方で、

「後藤 朋也っていうんだな。初めて聞く名だな。」

「初対面なら当たり前だろって。」

朋也、瑛、恭の三人は、あれからどうだったのだろう。

「前に見たときおっかなそうな野郎だと思ってたが、朋也って面白い奴だな。これからも何かとよろしく頼むな朋也。」

「・・・こちらこそ。」

いつの間にか朋也と恭が名を交わし合っており、瑛がいつも通りに恭のフォロー。
けど勝負の行方に決着はついていたようで、

「まさか後藤にまで負けるとは思わなかった・・・。」

「オレは朋也に勝ったけどな。」

朋也も恭も瑛に勝って、自らの力で仇成功を果たす。

「うるさい!いいか?次やるときは後藤も澤村も覚えてろよ。」

こうして突如に始めた腕相撲は、比路4連勝と瑛、朋也・恭にも惨敗という結果を残して幕を閉じるのでした。



青ノ葉 第36話をお読みいただきありがとうございます!

今回で2周年を迎えた青ノ葉
記念として一挙二話でやろうか悩みましたが、
どっちも長さハンパだったので
敢えてくっつけて二本立てのようにしてみました
前半は朋也エピソードのおまけ
後半は腕相撲戦となっております
いちゃいちゃよりわちゃわちゃのが
個人的には書き進めやすいようです


]  [目次へ]  [
しおりを挟む




BL♂GARDEN♂BL至上主義♂
2015.05start Copyright ちま Rights Reserved.
×