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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#35 帰ってきた青ノ葉(5/5)
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二人の秘密ごと

そのはずだったのに。

「当時のヒロは泣き虫で甘えん坊。これが正解。あんなにも泣きながら『ちゅうちゅ』を強請ってたのどこの誰でしたっけ〜?」

「えっ。」

司がそう口にした途端に、ピキーンッと冷たく固まる空気。
比路方面からブリザードが発生しているようだが、

「挙げ句の果てには俺のにもー・・・。」

「・・・って、言ったよね?」

「うん?」

「誰にも言わないでって、言ったよね?それ。」

その本人はプルプル震えながら顔を真っ赤にして沸騰寸前だった。



第三の禁句ワード

「だからちゃんと約束どおりに守ってるだろ。ヒロくんの前以外じゃ言ってないだろ?」

司のせいで沸騰寸前だった比路のカウントが、どんどんダウンしていき爆発寸前へ。

「・・・うん、分かった。僕が、間違ってたんだね。」

顔は真っ赤なのに、表情は真っ黒。
司を捉えた手が逃さないように握力が最大へ。

「えっと人の記憶って確か、殴りまくれば消えるんだっけ?」

「ひ、ヒロさん?えっと、これは何の真似?俺まだ強暴もチビも言ってないだろ!」

気付いた頃には、もう遅い。

「うん。だから司のその記憶が消えるまで、ボコってあげるから覚悟してね。泣いても許してあげないんだから。」

「へ・・・!?」

それはまさに第三の禁句ワードが生まれた瞬間。
このあとすぐ比路にめちゃくちゃされた司の断末魔が学生寮中に響き渡り、それを知る者には『青ノ葉に帰って来たんだな〜』っという感覚を抱かせるのでした。



青ノ葉 第35話をお読みいただきありがとうございます!

depotコーナーに青ノ葉のちょっとした話をupしてます
おまけというより小ネタ?
本編にいつか入れたいor入れたかったお話があります
よろしければそちらもどうぞ


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