こうして短かった連休も最終日を迎えた。 その最後には司も比路も寮へ帰ることとなり、二人は司のお父さんの車に乗せられて送ってもらうこととなった。
「司、忘れ物ない?」
「大丈夫!ヒロこそスマホある?ちゃんと充電器も持った?」
「もちろん!」
司も比路も後部座席に座って、始めは三人でぺちゃくちゃぺちゃくちゃ楽しそうに話していたけど、時間が経つにつれて比路の口数が減って行く。
「ヒロ酔った?大丈夫?」
「・・・酔ったわけじゃなくて、少し眠たいだけ。」
「昨日ちゃんと寝てないの?ヒロが寝不足って珍しいな。」
けど比路は眠たいだけだったので心配は無用。
「うん・・・。お父さんがお風呂入って来たり、何度も布団に入ってこようとしてきたから追い出すのに時間かかっちゃって。最終的にぶっ飛ばして解決しちゃった。」
「自分の親をぶっ飛ばすなよ・・・。」
むしろその強暴加減に不安を覚えさせられるのでした。
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