「ん・・・?」
それから何時間が過ぎたのだろう。 ふと目を覚ました比路は、いつの間にか寝ていたことに気がついた。
(あれ?いつから寝ちゃってたんだろう?ちゃっかり毛布まで被っちゃってるし・・・。)
眠たい目を擦りながらスマホの画面を見ると、ほぼ0時近い時刻。さすがに自分の部屋に戻らないと、明日が面倒臭いことになる。 けど司は、
「おー、いいね。それ!ナイスナイス〜♪」
立ち上げていたパソコンで何処かの誰かと無料通話の機能を利用してお喋りしながら、ゲームに夢中だった。
(・・・・・・・・・。)
どうしよう。あれだけ熱中になっていると、声を掛けづらい。 比路としてもそんな彼の邪魔はしたくなかったので、寝惚けが若干強いまま、ゆっくり動いて外へ出ようとカラカラ窓を開ける。
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