「にしても圭は話してみると案外、面白い奴だな。嫌われてるっていう話を聞いたもんだから、どんな奴か気になってたんだ。」
「・・・・・・・・・。」
そういうわけで二人は教室へ来てた道から戻ることに。恭が「後は大丈夫、何とかなる」とか言って校内案内を中断させた。
「もっとみんなも話し合えばいいんじゃねえか?クラス委員長決める時にも、どうのこうのあったって稚空が言ってたけど話せば生じた誤解も解けそうな気がするが。」
「能天気なバカと一緒にされたくないし下にもいたくないから上に立っただけだ。だからそんなことする必要はない。」
「え・・・。」
「別に嫌われていたって構わない。」
恭が前を歩き、圭がその後ろをついて歩いて行く。 その距離は遠くなかったが近くもない。 逸れてしまわないようにしていたが、そんな二人の動きは一定で縮まることがなかった。
「好かれたいなんて、思ってないから。」
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