彼の名前は、澤村 恭。 打倒・峰岸 比路を誓い、5月の初めに青ノ葉へ転入してきた男の子。 体を動かすことも鍛えることも好きで、1年生の中で1番を争うほどの筋肉質な体つき。 でもって性格はバカがつくほど直球で、口を開けば「師匠が」「師匠が」と。何かと師弟愛を直ぐに口にする。
「恭って『師匠が』『師匠が』って、何かと自分の師匠のこと言うよな?」
「おう。オレの師匠は世界一だからな。」
なのでクラスメイトの古河 瑛が、そんな彼に対してこんな意地悪な質問を。
「じゃあもしその師匠が恭に突然、自分の命を自分で絶つよう言ってきたら、そのまま応じるのか?」
すると恭は、
「オレの師匠、そういうこと言う人じゃないから。もし言ってきたらソイツは偽者だって、一発で直ぐに分かるから。」
と、もしも話だったのに凄く真面目な顔をして、そう答えたのだった。
「なんなら瑛に色々と、師匠のこと教えてやんよ。」
「遠慮しておきます。」
「そう言うなって。オレの師匠はそういう人じゃないってこと、ちゃんと瑛に分かってほしいんだから。んー、そうだな。ざっと軽く1時間はかかるから覚悟しろよ。」
「遠慮させてくれ。意地悪な質問して悪かったから。」
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