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CRO×QUAR
One day Azu story(リクエスト小説)
(3/4)

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〜PM4:10

本日も無事に授業が終了。
帰りのホームルームが終われば放課後に突入。
部活がある生徒は部活へ向かうこととなるが、現在、来週から定期テストが控えているため、今週からテスト勉強の期間に入ったので部活動は全部お休み。

「アズー!アズもバーガー寄って勉強しようぜー!」

なので放課後になった途端に勉強を理由に使って、仲の良いクラスメイトから寄り道の誘いがアズにくる。
しかし、

「・・・ごめん。今日、レッスンあるから。」

と、アズの口から断りが。

「な、なんだってー!?」

この期間で断られると思ってなかった一同は、ショックも驚きも流石に隠せなかった様子。

「テスト期間でもレッスン入れるとか、あの事務所マジブラック。」

「チェリーストーンじゃなくて、チェリーブラックに改名しろ!あの事務所!」

友達兼アズのファンクラブに所属する彼らは、プンプンプンプンご立腹。
怒りの矛先は全てチェリーストーンに向けて八つ当たる。



PM4:10〜

みんなからの誘いを全て断ったアズ。
後ろ髪を引かれそうになりながらも教室を後にして、学校の校舎裏にある駐車場を目指す。
そして連絡が入っていた通りに、そこには一台の車があった。

「しまちゃん、おまたせ〜。」

「授業お疲れ様アズ。」

運転席にはクロスカルテットのプロデューサーの補佐として働く志摩がお迎えに来ていて、アズが着くと同時に助手座席のドアをオープン。

「・・・・・・・・・。」

すると少しの時間でもアズと一緒にいようと、友人兼アズファンクラブの生徒数名がズラリとアズの後ろにいてご対面。
初対面しかない顔がめっちゃくちゃ怖い表情で、こちらを睨んでいた。



PM4:10〜 2

「・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・。」

そんな一瞬で生まれた高校生の彼らと社会人の志摩との何かの対決。
色んなことを無言で色々察した志摩。

「・・・・・・ゴホンッ。」

そこは大人として?社会人として?余裕の対応。
咳払い一つして、そんな高校生の彼らに見せつける。

「迎えに来たよアズ。ささっ、早く乗って。」

「うんっ!」

キリッと表情をキラリン輝かせたドヤ顔。
謎の彼氏ヅラでアズを助手席に招き入れた。
『アズの彼氏=俺』、『アズの彼氏=俺』。
彼らの殺意が増してもいいから、そう思って勘違いするように仕向けたのでした。
・・・なにやってんだ?この主人公。



アズと志摩の車内でトーク

「珍しいね。しまちゃんがお迎え来てくれるなんて。」

「今日はリライトとのレッスンだからね。エーチとエヴァはテストでオフ、キィちゃんは家の車で向かってるから。アズ一人ぐらいならって思って。」

そうしてアズを乗せた車は、志摩の運転により桃月学園高等学校から離れて、本日のレッスン場所へ。

「ー・・・っていうのもあるんだけど。真昼さんからの指示で、収録までもう時間がないみたいで少しでもいいから早く合わせたいって言われたのが本当の理由かな。」

「そうなんだ。あははっ、まひるんなら一分一秒ミリ単位の秒数まで細かく言ってそうだね。」

「ううん、言ってきたよ。すっごく細かく言ってきたよ。」

けれどそこまでちょこっと距離がある。
かかる時間は短いけれど、アズと志摩のちょっとしたドライブとなった。



アズと志摩の車内でトーク 2

「あれでA型かと思ったら、真昼さんB型って言うから驚いたよ・・・。」

「じゃあまひるん、ボクと血液型一緒なんだね。」

「え?アズ、B型なんだ!?」

「うんっ。」

本日のレッスン先へ向かう二人。
アズと志摩の会話から、アズの血液型はBだと判明。本人の口から教えてくれた。

「1月2日生まれ、山羊座のB型だよ。ちゃぁんと覚えておいてね、しまちゃん。」

「当然。っというか血液型以外はもう知ってるし、ちゃぁんと覚えてたよ。」

「えへへ、嬉しいな♪ボクもきぃちゃんみたいな、しまちゃんからの誕プレ期待してるからね。」



アズと志摩の車内でトーク 3

志摩の運転で移動中。
使ってる車はチェリーストーンの社用車だけど、助手席からある物を見つけるアズ。

「しまちゃんしまちゃん、このガム貰ってもいい?」

「ん?あぁ、いいよ。眠気覚まし用に買ったヤツだから、ちょっと辛いかもしれないけど。」

それは志摩がコンビニでたまたま買ったブラックガム。
強力ミントで眠気スッキリ!清涼感も強く気分をシャキッとした時にピッタリなキシリトール配合の黒いガム。
それを一つ貰ったアズは口に入れて、何事もないような平気な顔をして、噛み噛みガムを噛み始めた。

「・・・アズ、それ平気?めちゃくちゃ平気そうに噛むね。」

「うん?うん。スースーしてて気持ちいね。」

「マジかぁ。俺、最初それ噛んだ時、カッ!って感じで結構やられたのに・・・。」

「確かにミントがすごく強いから、えばとかえいちゃんは、こういうガム駄目かもね。」



アズと志摩の車内でトーク 4

「アズって意外と味覚、大人だよね?コーヒーもブラックで前、飲んでたし。」

「コーヒーは単純に何も入れないで飲むのが好きだから。」

まだまだ移動中の二人。
他愛ない会話で、ほのぼのと仲良く話し続ける。

「好きな食べ物だってカレーとか辛い食べ物なんでしょ?」

「うん。この間、凄く辛い食べ物を制限時間で食べ切るっていう番組見たんだけど、ああいうのはボクも駄目そうかな・・・。」

「知ってるその番組、面白いよね。俺も辛い食べ物は好きだけど、あれは無理。一口はいけるかもしれないけど時間内は無理。」

「一回はチャレンジしてみたいけどね。」

アズはクロスカルテットの四人の中では最年少だけど、味覚だけで言えば最年長のキィと一番を争うほど大人かもしればい。



アズと志摩の車内でトーク 5

噛んでいるガムをプクーっと膨らませるアズ。

「フーセンガムじゃないのに、よく膨らませられたね?」

「うん。やろうと思えばフーセンガムじゃないガムでも出来ちゃうよね。」

そんなこんなで二人の車内トークはここらで終了。
ちょっとした距離の移動だったので、あっという間に目的地にご到着。

「送ってくれてありがとね、しまちゃん。」

「いやいやいや、これぐらいはお安い御用だよ。っと、アズ。流石にガム噛んだまま入るのはマズイから。」

「あ、そっか。」

「ゴミは俺が預かっておくから、アズは先に行きな。」

あっという間だったその時間。
でも幸せだったこの時間。
アズを先に向かわせ、一人車内に残った志摩は、

「・・・・・・・・・。」

妙なことを天秤に掛けさせて、心の中で葛藤していた。



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