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六人用のダイニングテーブルでは座りきれないので、ソファーのティーテーブルにもおかずが並べられた。

「リツカちゃん、どこに座る?」
「ベルの横」
「じゃあベルはどこに座るの?」
「どこでも…」

「アタシはいつもの席ー!」
「僕リッカの横ー」

私がリツカの座る場所を確認していると、聞いていないのにブブとマモンが自分の席を主張した。
ブブのいつもの席というのは、ダイニングテーブルのキッチンに一番近い席で、主におかわりの為にそこが一番お気に入りなのだ。
結局、ソファーの方にリツカとベルとマモンが座り、残りがダイニングテーブルに座った。サタンは座っていたソファーからわざわざダイニングテーブルに移って来た。おそらく、マモンを避けたのだろう。
各々が食事を始め、箸や食器の当たる音でカチャカチャ鳴り出した。ブブは誰よりも早く食べ始めていて、食べている間は凄くおとなしい。レヴィはいつも通り無口だし、サタンと話せる話題もなく、ダイニングテーブル組は黙々と食事を続けるしかなかったので、自然とソファー組の三人の会話が耳に入った。

「…これ何?」
「青椒牛肉だと思うが」
「うっそ、リッカ、チンジャオロース食べた事ないの?」
「うん、無い。これって中華?」
「そうだよー」
「ふーん…」

「…何してるんだリツカ」
「ピーマンあげる」
「好き嫌いしないでちゃんと食べるんだ」
「…じゃあ、マモンにあげる」
「ええ!僕もいらない!ベルのお皿に入れちゃいなよー」

「こっそり入れても無駄だぞリツカ」
「こっそりなんか入れてない」
「こっそりじゃなかったらいいって意味でもない」

「はい、マモン、あーん」
「…」

結局リツカのピーマンはマモンとベルの口に入れられていた。


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Dog-ear ??
SCHNEEWITTCHEN






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