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帰りつくまでにクッキー一缶を綺麗に平らげたブブは、ガレージに車が止まると満足顔で車を飛び降りた。ケーキを預けるのは不安だったのでビールのケースを運ぶようにと頼んだ。

「レヴィを呼んで来てくれる?」
「わかったー」

荷物が一度で運べる量では無かったので、ブブにそう頼んだ。サタンの両腕に米と袋を抱えさせて家の中に送り入れた後、すぐにブブが返って来た。

「あら?レヴィは、ブブちゃん」
「おじさんいなかったよー」

リビングにいなかったらしい。しょうがないので残りの袋をブブに渡して、私は一人で無理矢理ケーキの山を運んだ。キッチンに着いてケーキの山を置いて視界を開けてみると、確かにレヴィもリツカもいなかった。
サタンに食材をしまうのを頼み、私はブブと手分けして二人を探した。

「ブブちゃんは一階からお願い」
「はあーい」

ブブは行儀よく手を挙げて了承した。
私は二階に上がり、階段に近い部屋から順にノックをしてはドアを開けて二人がいないかを確認した。リツカの部屋にも二人はいなかったし、私とブブの部屋にあるシャワールームにもいなかった。
私は階段へ戻り、今度は三階へ上がった。三階はほとんどが先生の為の階なので、最近ではどこよりも人が出入りする寝室から調べた。ドアはなく、階段をのぼって進んだ先にある部屋なので、すっと歩いて覗いた。先生の寝室には奥にテレビと、バスルームに続くドアがあり、その手前、部屋の真ん中にクイーンサイズの大きなベッドがあった。間仕切りのないそのワンフロアは一瞬で見渡せたが、二人はいなかった。


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Dog-ear ??
SCHNEEWITTCHEN






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