天蘭



最近は、体調や感情を誤魔化すのが上手くなった気がする。


だって、俺が大丈夫だと笑ってみれば誰も疑わなくなるだろ?

だからさ、お前も上手く騙されてくれよ。



「霧野先輩!一緒に帰りませんか?」
「ああ、いいよ。
でも珍しいな。お前がそんなこと言ってくるなんて」


天馬。
お前のその澄んだ瞳に、嘘に塗れた俺はどう映ってる?


「だって霧野先輩、体調悪そうだったじゃないですか。心配だし」


どうして、こんな俺にも澄んだ瞳を向けるんだ。
どうして、お前には隠しきれないんだ。



なあ、天馬。






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