南蘭
こつん、と後ろからつつかれて、振り向く。
いつも通り、妖艶な笑みを浮かべた先輩がいた。
「…南沢さん」
「久しぶりなのにつれないんだな、お前は」
先輩の瞳には不思議な力が宿っているような。
そんな気がするほどに、俺は先輩に盲目になっているのか。
先輩の瞳に見つめられて、胸の奥に溜め込んでいたものが溢れた。
「……さいきん、」
「?」
ぽそり。
小さく呟いた言葉に、先輩は首を傾げる。
「会えなくて、連絡もないし、」
先輩が何も言わないのをいいことに、俺の口からは言葉が途切れることなく漏れる。
「ずっと、さみしかった…」
俺がそこまで言い切ると、先輩は俺をぎゅ、と抱きしめる。
その温もりに、涙が零れる。
今は何も言わなくてもいい。
だから、このままずっと抱きしめていて欲しかった。
……
南蘭は暗くなりがちですね!
南蘭=遠恋、的なイメージです、牧帆の中では(´∀`=)
遠恋好きです、先輩×後輩という立場もたまらんうまうま、ですね(((4/16)
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