天弥見聞録 | ナノ


【考察もどき】リィンと八葉一刀流。

リィンと八葉一刀流(+α)に関して、個人的な考察・見解(と言えるようなものではないかもしれないけど)をざっくりとまとめた。

ただ、自分でも感覚で理解をしているというか「なんとなく心では分かってるけどそれを分かりやすく文に出来るほど頭では理解出来てない」という部分もある。要するにメモ書きのようなものなので、本当にざっくりとです。
各項目、▼の後に貼ってあるリンクはWikipedia先生です。
頭が弱い人間が書いてるので、何か間違ってても生暖かい目で見てください。

無明
→終ノ太刀・暁の「無明を切り裂く閃火の一刀」という台詞からして、八葉周りはそっち(仏経)系の要素も少なからず含んでるのかな、と思い始めて色々調べて回り、今に至る。
無明が指すのはいつかリィンが一閃するであろう「帝国の闇」なのか、それとも彼自身の中にあるものなのか。

(真実は薄暗い闇の中だ。照らしてみせろ、リィン・シュバルツァー。無明の闇を切り裂く刹那の一閃で)(V・老師の手紙を読んだ後のリィン)

タイトルが「閃≠フ軌跡」である事を思うと、最後には帝国の闇を一閃してくれーと願うしかない。三作連続であんな感じの終わり方だったので(Uはわりと希望がある締め方だったけど)、ハッピーエンドを迎えて欲しい。切実に。闇を一閃して夜明けが訪れた世界にリィンはいないとか、人間やめてどこかへ去ってしまうとか、そういうのは辛いから勘弁。どんな展開になっても受け入れはするけど、クリアしてからは教え子達の卒業を見届けたい気持ちが強い。
脱線したので元に戻す。そんな無明を切り裂く(滅する)にはどうするのか、となり、引っ掛かったのが↓。


四諦
→この中の苦≠ェ、ラストでばら撒かれた黄昏による影響や、行き着く先の「誰かを愛したくて 誰かに愛されたくて」や嘆きのリフレインの「誰でも愛されたくて」に掛かっているのかな? と捉えた(考えすぎかもしれない)。
調べていて「おや?」と思ったのがこの中の滅諦≠ナ、もしかするとこれがユン老師が語っていた八葉の真の意味での完成なのでは? なったワケでして。


八正道
→故に、その下の道諦、八正道が八葉一刀流の元ネタなんじゃないかと思った。
滅諦(=八葉の真の意味での完成)に至る為に実践すべき、無明を切り裂く八つの道。八葉一刀流では八つの型を一通り学んだ後、どれか一つの型を伸ばすという形だった。
リィンが老師から授かったのは七の型、即ち無≠ナあるという事を踏まえると、

「明鏡止水、我が太刀は静」(七ノ太刀・落葉)
「心頭滅却、我が太刀は無」(七ノ太刀・刻葉)

ここでそれが出て来た+螺旋を極め、無を操る者が全ての武術の極みたる理≠ノ至れる、とある……ので、リィンが理に至るとしたらあとちょっとなんだろうか。螺旋撃なんて思わせぶりなクラフトも習得したし。二十歳でそこに到達するのは早すぎる気もするけど……。
八正道での七つ目は「正念」。「本質を留め、正しい心を持って真実を求めよ」というそれが七の型と紐付けられるかは分からないけど、リィンがクロウに「お前の過去が知りたい、教えてくれ」と尋ねたり、オズボーンとの対談で「一体何を――いや……一体どうして=\―!?」と言ったりしたのは、これがあるからなのかな。
リィンの部屋に「明鏡止水」と書かれた掛け軸がある事や、Vで夜の演習地でミュゼに話した「観の目」とも繋がると思える。

幼いリィンと出会ったユン老師がこの子なら、と感じたのか。初伝で打ち切りはしたけど、リィンの事を信じていたのだと思える描写はあるから。
あと、八は二進法では「千(閃と掛けられる?)」になるので、そのへんも上手く絡めてるのかな? こじつけかもしれないけど。
リィンの設定がいつからあったのかが知りたい。空から出ている八葉一刀流の設定が先だとは思うけど……どこかのインタビューで語られてたりするかな。


▼色即是空/空即是色 
→これ、閃の根底に仕込まれているんだろうなと感じつつも、はっきりと解釈を言葉に出来ないのでもどかしい。この世の物事、本質が空であるという考え。固定のものはなく、縁起によって成り立つという思想。
無=否定的なものではない、というのがおそらく鍵?

「――力は所詮、力。使いこなせれば意味はなく、ただ虚しいだけのもの。だが――在るものを否定するのもまた欺瞞≠ナしかない」
「はい……天然自然――師の教えがようやく胸に落ちた心地です」(T・アルゼイド子爵、リィン)

『お前に授けた《七の型》は無=Bそして有ること≠ニ無いこと≠ヘそもそも同じ、その意味を今一度考えてみろ』(ユミル帰郷時・ユン老師の手紙)

「あの力と同じ、目を背けていても、あれは俺の一部なんだ。『無念無想』……まずは、あるがままの自分を認めることからか!」(同上・リィン)

「人が人に影響を与え、支え合い、お互いがお互いを生かし合う……力以前に、そんな当たり前のことすら俺には分かっていなかった……」(U幕間・リィン)

「ったく……何が『皆の想いは関係ない』だ。騎神でのARCUSのリンク……完璧に使いこなしてたじゃねえか」
「でも……それでも無心だった。多分、皆の想いも含めて俺の一部になっていたんだと思う。ヴァリマールや……ひょっとしたらクロウも含めて」
「………………」
「………とんでもないわね」
「色即是空――彼我一体の境地か。どうやら剣の至境≠フ一端を垣間見たみたいね?」(U終章・クロウ、リィン、ヴィータ、サラ)

「全ては水面のように流れゆく……変わらぬものなど何もない」(U後日譚・ラウラ)

「俺はさ、アッシュ。自分がここまで来れたことに感謝しているんだ。そりゃあ、嫌だったさ。あんなに仲が良かった旧Z組のみんなと、1年で離れ離れになったのは。政府の腹立つ要請を引き受けて、灰色の騎士なんて持ち上げられたのも。もっと言えば、捨てられて拾われて、気味の悪い力を持っていたことも……。……大切な仲間を失ったことも……。――でも、それらが何の意味もない、無駄なことだなんて思いたくはない」(V・リィン)

ざっと思い出せる範囲で、ほんのりとそれを感じた台詞。
在るものを否定するのは欺瞞。己を欺く事。それはおそらくリィンだけではなく、学院生の自分を「フェイクだ」と言ったクロウにも言えた事で、Tでギクシャクしていた頃のラウラやフィーにも多分該当する事。思い返せば、ラウラもフィーの過去を知りたいと言ってたし。
あるものは無く、無いものはある。ユン老師と幼いリィンがどういう会話をしたのかは分からないけど、最初に教わった、それが同じであるという事がずっとリィンの中に根付いていたんだろうなと感じられる。「あるがままの己を受け入れよ」というのがあったからこそ、リィンは鬼の力を生かそうと、向き合おうとしていた。パンタグリュエルで一度制御出来るようになったものの、黒キ星杯で暴走させてしまったけど、また向き合うとしたらどんな展開になるのかが気になる。

ユン老師の言う「八葉の真の意味での完成」とはどういう事なのか、リィンは何をすればそれに至るのか、Vを経て少しは分かってきた印象だけど、とりあえず半端なく難しそうである事は分かる(語彙を捨てる)。
あんな状況になってしまった中、ユン老師はラストサーガで帝国に戻って来るのか。個人的には無理には出てこなくてもいい。手紙キャラ(……)でも十分重要な人物だと思えるので……登場するのだとしたら、ラスダンに突入する前とかにユン老師と再会して奥伝を授かり、完成させた八葉と共に(勝手にラスボスだと思っている)オズボーンのところへ向かう、って流れが理想。燃える。
それで、出来れば騎神ではなく、オズボーンと生身で一騎打ちが見たい……というかやりたい。剣を交えないと分からないものもある(リィン談)。オズボーンも剣は使えるはずだし……けど、リィンの手で殺して欲しくはないと思ってしまう。落とし所が難しいなあ、とは感じるけども。
「軌跡が答えになる(行き着く先)」とあるので、無意味な事なんて一つもない、今までの思い出や経験がリィンの進むべき道を示してくれるだろうし、一閃したその先に、帝国の夜明けがあると信じたい。今度は誰も欠ける事なく日常に帰ってほしい(願望)。


ラストで力を暴走させてしまい、黄昏のトリガーを引き、世界中に闘争を煽る闇が撒かれてしまった中、リィンはどうするのか。そもそもラストサーガ開始時に起きてるの? 無事に主人公やれるの? 五十ミラ先輩こっち来れるの? という疑問は今は置いといて。
最後の誰かのモノローグで「光はきっとある」と語られていたけど、もしあれがクロウだとしたら私は頭抱える。しんどいオブしんどい。お前がそれを言うのか……このギルティめ……となる。

闘争によって人類を高みへと導こうとするオズボーンの明確な目的が不明な以上なんとも言えないけど、再び立ち上がり、これらを踏まえてリィンが掴んだものがきっと、野望を阻止すべく対峙した際に彼にぶつける答えになるんだろうなあ……とぼんやり思う。本当にぼんやりと。どうなるか期待。
とんでもない終わり方(頭は抱えたけど、ああいうのも嫌いではない)をしてしまったVだけど、ラストサーガは素直に待ち遠しいので、続報にソワソワする毎日です。

……クロウせんぱいを操作させてください。(本音)



2017/11/14 17:52

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