天弥見聞録 | ナノ


【ただのぼやきのようだ】クロウ・アームブラストという先輩。

おセンチな(……)気持ちになるのを紛らわす為にも。
だけど困った事にこの先輩、語ろうとするとどこから語ればいいのか分からなくなるというまるで迷宮のような人だなと思っております。それか海溝。どこまでも沈める。
閃プレイ感想記事でも同じようなこと書いてるかもしれないけど、本人はわりと覚えてないのでスルーしてください。

まずはコミケ89にて購入した『I’ll remember you』(新録)を交えてぽつぽつと。


▼T.I’ll remember you
初めて聞いた時からこの歌は「Z組とリィンの別れの歌? リィンとクロウの別れの歌?」とぐるぐる考えて思考をループさせていたけど、未だに答えは出ない。
だけど今回発売されたこのCD、ジャケットはクロウ、ディスクにもクロウ、更に歌詞カードにもクロウ(+リィン)、あと裏側にも……と、隅々までクロウばかりなワケで。もっと言えばこの曲が初めて流れるのはクロウが死んだ後のエンドロールだし。これでクロウの歌だと思わない方が難しい。(※勿論個人差があります)

今回曲調? 音程? も少しアレンジされていて、原曲と比べると『Blue Destiation』に近くなっている気がして聴いた瞬間頭抱えたよ! ちょっとだけ低い。
「じゃあリィンとクロウの別れの歌なのか?」と思って、改めて歌詞を見てみる。でも、やっぱり「愛しているとか」や「手を振る君の涙」等、一致しない部分はちらほらあるから混ぜこぜになってる説が一番有力なのかな。
ラストの「描いた軌跡は本物の僕ら」という部分がすごく好きで、無印最後の

「俺の本分は《C》ーー学院生のクロウ・アームブラストはただの”フェイク”さ」

と重ねると、クロウにとって学院生のクロウも”クロウ”だったんだなあ、としんみりしてしまうワケです。(だんだんゲシュタルト崩壊してきた)
ここで「たとえもう二度と会えないとしても」と言ってしまっているから、閃Vでクロウと再会するような事はないのかな……と思うけど例の追加台詞があるから何も読めない。
前の記事でアップしてるけど、仮に続編でクロウが出てくるとしたらテイルズ オブ デスティニー2のジューダスパターンが一番理想。ちゃんとした理由があって帰ってくるなら、どんな形でも構わないんだけど。

なんだかんだオルディーネの事は意図的にぼかされてる感じがするし、そもそもクロウの遺体(あんまこういう書き方したくないけど)だってどこにあるのか分からないし、続編でのクロウの扱いがまったく読めないのが現状だな〜と思っとります。
中途半端なとこで終わらせるからだ……。先輩組が駆け付けたのかとか、死んでいるとはいえクロウをオズボーンが放置しておくわけがないしどうしたのかとか、気になる部分はたくさん! あるのに! そこ補完されなかったら妄想で補うしかない。


▼U.分かるようで分からないひと。
↑これに尽きる。クロウ・アームブラストというキャラは、私の中では最初からほぼずっとその位置にいる。
クロウサイド、或いはクロウ視点の外伝作か何か出ない限り、公式のクロウを掴み切るのはなかなかに難しいなあと思ってる。「そういうヤツ」だと思ってしまえばそれだけで済んじゃう話だけど。今のところ自分の中では『割り切るところは割り切れるヤツ』って感じに落ち着きかけてはいる。けどしょっちゅうブレる。(ダメなやつ)

無印終章、オルディーネを駆って士官学院を襲撃してきたクロウは「ケジメをつける必要があるんでね」と、クレア大尉に言い残してた。……話逸れるけど、ここのクロウの冷酷な低い声が堪らんなあと毎回悶える。櫻井さんのここまで低い声はあまり聞いた事がなかったから、わー、本性現した感じでこれもこれでかっこいいなーやだなーとか思ってた。シリアスシーンなのにね! まあ先に展開は知ってたからね!
元に戻し。それ(ケジメをつける)は多分、絆を作ってしまった学院と仲間達への決別って事だったんだろうけど、そのわりにはトヴァルにリィンの居場所連絡するわ最期に言葉を遺すわ約束を守れなくさせてしまった事を気にするわで、ほんとにもう……この先輩は…………(頭抱え)ってなるしかない。
リィンをあそこで殺めるような事は、ヴィータの計画からしてあり得ないだろうとは思うんだけど。立場上自分が助けるわけにはいかないから、トヴァルに託したのかなとも思える。

クロウがトワ達先輩組をどう思っていたのか、という描写があまりなかったのが惜しい。最期にトワ達も立ち会えていたら……と思う。Z組ではあるけど、クロウが一番結び付きが強いのは学院ならトワ達だと思うから、その最期にトワ、アンゼリカ、ジョルジュが居られなかったのがちょっと切ない。だけどきっと、仮に立ち会えたとしても、三人とも泣かないんだろうなって……リィン達の前では決して涙を見せなくて、後で技術棟とかで三人だけになった時に”クロウがいた場所”にぽっかりと空いた穴に気付いて……って感じかなとか。
荒んで冷え切っていたけどそれを悟られないように被っていた仮面をアンゼリカに壊されて、トワが手を握ってくれて、ジョルジュがさあ行こうかってぽんと肩を叩いてくれて”学院生のクロウ”は歩き出したのだとしたら、クロウと先輩組も決して切り離せない関係で、だからこそオーロックス砦での最後の会話で心なしかクロウが嬉しそうに見えたのかもしれない。相変わらずじゃねーか、とか言いながらも、内戦の中で変わらないその様子に安堵したんじゃないかと捉えてた。

突き詰めれば「優しすぎた人」な気もするし「器用だけど不器用」な気もするし、なんだかしっくりくる言葉がないなぁと思うけど、ここでふと、公式サイトの櫻井さんのキャストコメントを思い出す。
”居場所は変われど、飾らないカッコいい男に見えたらうれしいです”
これに『十九歳』というものを付け加えると、机に額打ち付けて「ギルティ……ッッ!!」と零したくなるから困る。非常に困る。だけど櫻井さんのこのコメントは、とても心に残った。クロウってキャラはその通りなんだろうなって。櫻井さんがそう捉えて声を吹き込んでくれたのなら、きっと。


▼V.帝国解放戦線
無印ではギデオンが殺され、Uの途中ではヴァルカンが自爆、後を追って自害しようとしたスカーレットはリィンが助け、最後のリーダーであるクロウはリィン達の為に道を拓いて逝った……オズボーンが生きている事を思うと、彼らは何の為に戦っていたんだと思ってしまう時もある。歪んだ形とはいえ、帝国解放戦線の面々も彼らなりに帝国の未来を案じていたからこそ、やるせない気持ちはなくならない。(勿論テロ行為は擁護できたものじゃないけど)

だけど無駄死にだとはどうしても思いたくなくて、思考がずっとぐるぐるしてる。
クロウがオズボーンを狙撃して討ち、敵討ちが終わった解放戦線の面々(特にスカーレットとヴァルカン)はどこか空虚になってしまって、その二人はどこかで落とし所として落命する事を望んでたし実際そうしようとした。

「……ま、できれば《S》と《C》にはいい落とし所を見つけてやってくれや」
「フフ、燃えカス同然の私にはお似合いの戦場かしら……?」

ヴァルカンは助けられなかったけど、スカーレットは助けられたリィン。スカーレットを助ける時に「これ以上、俺の目の前で死は選ばせない」そんな感じの台詞を言ってはいたけど、これは言ってしまえばリィンのエゴなんだと思う。リィンはスカーレットの事を断片的にしか知らないし、会話を交わした回数だって数えられるくらいだと思うんだけど、そんなリィンが彼女を助けるのはやっぱり勝手な事。でもヴァルカンの件を経てあそこで動かずにはいられなかったんだろうなと思うと、その後現れたクロウとのやり取りを含めてオーロックス砦のあの一連の流れはすごく好き。
だけど、U後のスカーレットがちょっと心配でもある。慕っていたリーダー・クロウは死に、討ったと思っていたオズボーンは生きている。残った解放戦線は自分ひとりだけ……万が一取り乱してまた自害しようとしたら、その時リィンは何を思い、何を言うんだろう。Vでもスカーレットは出番がほしい。

「ジュライが今、平穏であるのを考えると……勝負事の”後始末”ーー内戦を終了させて、帝国に平穏を取り戻す必要もあるだろう。だからーーそこまでがオレの”勝負”ってヤツだ」

この台詞を見ていると、長く生きるつもりはなかったのかな、とも思える。ヴァルカンやスカーレット同様、”勝負”が済んだら死を望んでいるように受け取れなくもない。だけど今はまだやるべき事があるから戦っている、そんな印象だった。オズボーンを討っただけでは終わってない、それが齎したものも全部片付けないといけない。第二、第三の自分達が生まれないようにしないといけない。多分それは帝国解放戦線リーダー・クロウとして、加えてオズボーンを狙撃した責任感のようなものなんじゃないか、って考えたりもした。

だからこそ、終章の煌魔城で追っかけてきたZ組の面々に対して「………………」って複雑そうな面持ちを見せたり、ヴィータに”夢”の話をされた時に何かに気付いたような顔をしたんだと思う。明るい未来へ、前へ歩いていくZ組や学院の仲間達の横に並んで歩いていく気なんてきっとなかったのかな。けど「辿り着けるか楽しみにしとくぜ」だの「やれるもんならやってみな」だのそんな事を言っちゃうから、本気にしたリィン達があそこまで追っかけて来ちゃったワケで。要するにお前が悪い(……)。

「……あたしには、クロウの気持ちは痛いほど分かる。だからこそ……かしらね。アンタたちなら、あの子を引き戻せるかもって感じるのは」

クロウの気持ちが分かるスカーレットがこう言ったということは、つまりはそういう事なんだなあ、多分。スカーレットとヴァルカンは、まだ若きリーダーに生きていて欲しかったんだろうか。


▼IV.Blue Destination
聴いた後からずっと「専用戦闘曲ナンバーワン」に君臨し続けているこれ。三時間ループしててもいいくらいなので相当拗らせてる。この曲に用いられているあのフレーズ(分かる人には分かるはず)はほんとに使われている曲が多いというか、聴いてると辛くなってくるけど好きというか、うん。
直訳すると蒼の軌跡、とかちらほら見かけるけど、どこかで見かけた「クロウを追いかけるリィンのテーマ」が個人的には一番しっくり来てる。尚、外伝で流れた理由に関しては深く考えていない模様。(汎用ボス戦の曲調が状況とミスマッチになるかもしれないシリアスな戦闘だったから選ばれただけなのかもしれないけど)ただひたすらに前へ、を受けて進んだ結果だよっていう皮肉な使い方をされているのだとしたら私はデッドリークロス撃つ。終焉の十字。


▼X.「オレ」と「俺」
ずーーっとこれの使い分けってなんなんだと考え続けて……今年の十一月で二年かな……?(懲りない)未だに答えが出ていない。だってあまりに曖昧すぎるから。気付いていないだけなのかもしれないけど。
最初は学院生のクロウが「オレ」、蒼の騎士のクロウが「俺」なのかなって思ったけどどうも違うっぽいし、深く考えたら負けなんでしょうかコレ。でもただの表記ブレにしては
一人だけ多すぎるし、ライターさんに何の意図でクロウに二種類の表記を使ったのかを問い詰めたい気持ちでいっぱいです。答えろファルコム!!
とりあえず小説書くときは「俺」で統一しちゃってるけども、昔の事語ったりする時とかは「オレ」を使いたい気持ち。公式とおんなじように使えばいいや。

一番これ関連で「うっわあ狡い」って思ったのがU幕間。リィンと部屋でフィッシュバーガータイムの時は「オレ」で会話してるのに、その後甲板で対峙した時は「俺」になってるとこ。見落としてるだけかもしれないけど。な、何か意図があるはずなんだ……何か……! と考える事一年と何ヶ月だろう。
でも東亰ザナドゥの志緒パイセンもよく見てると「オレ」と「俺」があるから、ほんとにただの表記ブレなのか否か……。まだ海溝を掘り進める日々は続きそう。


▼Y.閃Vでどうなるのか。
フォロワーさんとお会いした時に何度もお話ししたりはしているけど、私としてはやっぱり「帰ってきてほしい」という気持ちが強い。でもその反面、クロウはあそこで命尽きたからこそ(言い方変だけど)最期までかっこいい先輩でいられた気もするし、一言で言うとものすごく複雑。複雑なんです。このままずっと追いつけない存在であっても儚さがあってよい。という盛大な矛盾を抱えて生きてます。
但し、ご都合主義での復活だけはちょっとんん? と思ってしまうかもしれない。帰ってくるならそれなりの理由がほしい。

「そんじゃ、またな」という言葉は信じてたい。それは変わらない。だから何らかの形で出てきてくれたら、ほんとに、嬉しいんだけどなあ……。リィンが死にかけた時にあの世で再会して「お前はまだこっち来んな」って押し戻す役割でもいいし、まだ起動者としてやるべき事が残されているから仮初めではあるものの命を与えられて戻ってくるのもよし、戻ってきたのはいいけど記憶全部ぶっ飛んでて最初は戦うハメになるのもよし。後半にいくにつれてひどい。とにかく、クロウの名前がちらっと出ただけでも突伏しそうなので今から楽しみです。あとジュライ。行かせてほしい切実に。Vで行けるようにする為に敢えてUでは行かせなかったのかなー……とか思ったりもした。



また書きたい事が増えたら加筆するかもしれない。けど6000文字とかいう数字が見えるのでこのへんにしとく。



2016/04/19 17:45

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