天弥見聞録 | ナノ


【イースSEVEN雑感】ここにある今日と遠い明日。


どうしようもない、覆しようのない運命も繰り返された宿命も、アドルは打ち破ってみせる。そんなところが好きだなと思った。


原稿の為にと理由を付けて始め、ちまちま進めていたイースSEVEN、今日夕方前に無事クリア。PSP壊れたり充電器がおかしくなったり別のゲームで一杯で手が回らなかったりで、最初に起動してからなんやかんやで3ヶ月以上経っちゃいました。やろうと思えば1週間かからないかな……? そのうちもう1周行く予定。周回プレイが出来ないようなので、またスキル育て直しになるけども……。星方陣が遠い。
BGMがどれも良すぎるくらいなので、進めるのはまったく苦ではないんだけども。

ぼんやりネタバレという名の盾を構えて慎重に進んでいたのですが、魂の井戸どころかアルタゴに異変起きたあたりでそれは消し飛び、吹っ飛んだ勢いで空を舞っていたらラスダン最深部で鉛の塊が上から落ちてきて海に一緒に落ちたような感じがした。
好き要素しかないNLを見付けてしまったのがいけない……(後述)

▼太古の理 ルル=エンデ戦〜ED雑感
BGMがやたらカッコいい事と、PTメンバー総力戦とは聞いていた……ので、それなりに装備を整えて挑んだ。挑んだ、けど大苦戦。操作が下手すぎる…………アドル単騎のところが正直一番楽だった。攻撃も個人的には避けやすかったので……。
メインで操作したのはエルク→ガッシュだったけど、このキャラだったらやりやすいとかあるんだろうか。攻撃避けるのに必死でそのへんあんまり考えてなかった。
ティアルナの「お願い……どうか……どうか勝ってください……皆さん……!」という台詞からの、仲間達が頷き合ってそれぞれの層に分かれるという演出を見てしまったら何がなんでも負けたくないという気持ちになったので、じわじわ減る回復薬に緊張しつつもどうにか撃破。ルル=エンデだけで20分近く戦っていたのでは……Nightmareで勝てる気がしない。

アドル達が打ち破った事によって、消滅するルル=エンデ。終焉は止まったけど、役目をなくした魂の井戸は崩れてなくなろうとする。
最後の償い、として崩壊するここに残ろうとするティアに「帰ろう」と声を掛けるアドルたち……マヤと約束したからね。ここから先の展開を知っているので、アドルに手を引かれて走り出すティアを見たあたりで心が締まり始める。しんどい。ティアルナの時に使っていたロッド? はその場に残されたというのがまた……アドルとしっかり手を繋いで、みんなと一緒に帰ってきたのは“ティア”なんだなぁ、と思える。

外へ出ると魂の井戸が消え、風がやみ、イスカ熱で苦しんでいた人々もそれから解放。今後は理によるリセットはなくなるけど、今後はアルタゴの人々自身が創り上げて続くよう守っていかなければいけない。次に歪めば今度こそ滅びる。でも五氏族が協力して、大地と調和しながら守っていく、きっとそれが本来の、アルタゴという地のあるべき姿。
ティアルナ戦前の、アイシャの「わたしは今のアルタゴを諦めない!」という台詞が好きだなあと。約束された平穏が終焉の後に築かれる事が世界の望みかもしれないけど、今をすべて消し去って無に帰して得るそれを、今を生きているひとたちがすんなり受け入れられるはずがない。だから抗う。その答えが打ち勝った。
敗北が確定している、敗れた時に終焉が完成するという運命にある竜の戦士のアドルと、止められるはずのない終焉の話を聞いた時は「どれだけ絶望たっぷりなんだこのゲーム」と思ったけど、ひっくり返してぶち抜いてみせるのがアドル・クリスティンという男……。好きしかない。

このまま解決エンド……では済まない事を知っているので、息をするのを忘れてイベントを見守ってた。
サイアスの時のように、消え始めるティア。終焉の巫女、アルタゴから消滅した理に近い存在だったから、力だけ消し去るというわけにはいかなかったんだろうなと……。もし彼女がこの時消えなかったら、この後どうなっていたんだろう。
ガッシュが、消えゆくティアに向かって「……心残りは、ないか?」と聞くのが特に印象に残ってる。ぶっきらぼうに見えて気はきくしなんだかんだ優しい。君のこともちゃんと知りたいので、ナピシュテムいずれやるから待っててほしい。
心残り。本当はあるけど、そこまで望んでしまったらバチが当たってしまいます、と言うティア。
そこにラウドとマヤが現れて、

「おねーちゃん……!!」
「マ、マヤ……あなた……言葉を……」
「いか、ないで…… ……いかないでっ……!
 おねーちゃん……! ……いかないでええっ……!!」

ダメだ台詞打っててまた泣きそうに

ラウドが連れてきてくれたマヤは、ティアにしがみついて言葉を取り戻す。ここで私の涙腺が終わる。耐えてたけど決壊しました。服の袖が……(ハンカチ持ってこい)
サイアスが、できることなら守ってやりたかった、と言うほど平穏な時間を過ごしていた二人。実の姉妹でなくても仲が良くて、強い絆で結ばれていたからこそ、ティアもマヤを残して消えてしまう事に心を痛めていたはず。そんな中、最期にマヤと会う事が出来て、おねーちゃん、と呼んでもらえたのは彼女にとって確かな救いになったと思いたい……。

マヤと抱き合ったあと、穏やかな笑顔を浮かべて、白い花びらのようなものを残して消えるティア。先に行ってしまったサイアスに、いつか追い付くんだろうか。追い付くといいな。
NLというか、足し算か掛け算かまだ自分の中では判別出来てないんですが、SEVENやってトップクラスで心にぐっときたのがサイアスとティアの関係だった(並ぶのはティアとマヤ、竜の戦士の宿命を背負うアドル)。
旧市街の馴染み、終焉の巫女と双極の騎士。ちょっと年齢差はあるけど、使命がなければ、マヤと三人で平和に暮らしていた未来があったかもしれない……。

アルタゴの理と、ティア(ティアルナ)とサイアスの使命。ティアが「アドルさんなら、もしかして……」と言っていたのは、アドルなら終焉を(自分を)止められるのではないか、という意味だと捉えていたけど、サイアスはそれに気付いていたんだろうか。
滅ぼしたくなんてないけど、滅ぼさないと、という反対の気持ちを抱えていたティアに、サイアスはどんな想いで付き添っていたのか……。戦闘前後の会話からそれは窺い知れるけど、思考が深淵に突入してしまう……辛い。
双極の騎士の使命を放棄する選択肢など最初からなく、ティアが終焉の巫女としてアルタゴに滅びをもたらす為に敵となる道を選ぶなら、障害となるものは手を汚してでも排除する。ティア(ティアルナ)を最後まで守る。でも、“ティア”の想いは守ってやれない……。
自分が守ってやれなかったティアの想いを、アドルなら守ってやれるのではないか。消える間際の、サイアスの穏やかな表情からはそんな心情を読み取ってたけど、正解は確認しようがない。
アドルが受け止めた希望はティアのものだけではなくて、サイアスのものも(あの戦闘後から)含まれていたのだろうなぁ、と思う。


これだから業の深い銀髪は。
でも知ってて飛び込んでるのは自分なので…………もう何も言うまい。



何はともあれ、SEVENもものすごく好きな作品の一つに入りました。
イース突っ走るのはまだまだ続けます。次はT・U……なのですが、そろそろ原稿も本格的に進めたいところ(でもゲームもしたい悩み……)




2020/04/04 21:51

prev / next
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -