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デスリカメンバーの日常会話 - 2



「あ、でも口って細菌が多いって昔、なんかのCMでやってなかったか?」

「……あー……、やってたかもなぁ」


純粋に謎だけを追っている隆二が結論を出したので、今度こそ終わりだと煙草に集中した途端、豹牙がまた馬鹿なことを言い出した。


「じゃあ玲央って、キスは下手なんだ?」


……はぁ?


「だってキスしねぇんだろ? 上手になるわけもねぇよなぁ? あぁ、経験不足ってやつだ」

「お、おい豹牙、もう止めとけって」

「いやいやー、だって本当のことだろ。な?」


……マジで殴ってやろうか、こいつ。


「ん? つーかさ、もしかして玲央のファーストキスって俺?」

「はぁ!?」


さらに馬鹿なことを言い出す豹牙にため息をつく俺の前で、隆二が珍しく声を上げた。うっせーよ。


「いや、あれは不可抗力だったけどよ。本当にファーストキス、俺?」

「んなわけねぇだろ」


固まる隆二を無視して豹牙に応えれば、やつの笑みが深くなる。……どうせ次の質問なんて決まってる。


「じゃあファーストキス、誰なんだよ」


……ほらな。


「さぁな、覚えてねぇよ」

「はぁ〜? 変な潔癖持ってる玲央がファーストキス覚えてねぇとか嘘だろ?」

「……つーかお前ら、本当になんなの」


平然と会話を進める俺と豹牙に、ついに隆二が頭を抱えだす。


「ははっ。ちなみに隆二は誰だった?」

「え? 俺か? ……最初の彼女だったと思うけど、ちゃんと覚えてはいねぇよ」

「ふーん? まぁ俺は司だったけどさ」

「うん、そうだと思った」


二人の会話を耳に、そろそろ面倒になった俺が女を抱きに行こうか思惑していると、隆二が階下を見ながら「あ」と声を漏らした。




 


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