Let's PARTY♪ (4/?)
縁側に腰掛けた焔はため息をひとつ、こぼす。
『あ、篝さんも行きますか?』
昼間に、そう言われて、感じた気持ち…
佐橋に誘われたことが嬉しくかんじたなんて…気に入らない。納得できない。
「全く……自分の気持ちが思い通りにならないなんて……」
こんな事を考えるなんて、やっぱり少し酔いすぎているのかもしれない。
水でも飲もうと台所へ葦を向けると廊下の途中で松と出くわした。
「焔たん、ちょっとお話があるです」
真っ赤ではあるものの、妙に深刻な顔だ。
鶺鴒計画は次の段階へ進もうとしているのだ。
何か動きがあったのかもしれない。
そう思い身構える焔をじっと見据えて松は口を開いた。
「焔たんはみなたんを見ててムラムラするとかないですか」
「は?」
出てきた内容に思わず抜けた声が出た。
「あるですよね!松もよくあるです」
「いや、僕は別に……大体君は年がら年中発情……」
「そういう時は夜這いするですよ」
焔の話を聞かずに松は話続ける。
「ちょうどお酒っていうラッキーアイテムがあるです活用しなきゃです」
お酒飲んだ勢いでーこうー、と身振り手振りを交えて力説する松を見て、焔はため息をつく。
「それで、仮に僕が実行したら松に何のメリットがあるんだ?」
何となく察せる気もする……そう思いながら質問する焔だが。
「そんな篝たんを陰から覗き…いえ、応援するです」
やはり。予想した通り脱力感しか残らない答えだった。
「また君は……そんなこと言ってるなら自分で行ってきなよ」
それではいつも通りすぎてつまらないですよ〜。などとブツブツ言っている松を置いてその場をあとにした。
(2012.01.03)
← →
[戻る]