小説 | ナノ
手のかかる先輩1ー1


※手のかかる先輩、のサイドストリー??的な感じです。




今日は雨か、なんて思いながら散歩へと向かう。いつも体が鈍らないようにランニングいくのだが、雨だと走ることはできない。だから散歩で我慢する。

今日は少し違う道を言ってみようと思い、少し広い道を歩く。すると見たことある姿が見えた。


霧、野…?


「俺の話ぐらい聞けよ」


少しキツい口調で話している。声も大きい。喧嘩、だろうか。だが次に霧野が言った言葉にその考えはかき消された。


「俺も、お前が好きだ」


…え、

相手の声は小さくて良く聞き取れない。姿も霧野で隠れているため見ることができない。


「だから!お前が好きだって!」


さっきよりも大きく、怒鳴るように言う霧野。


………


「お前、何か勘違いしてるだろ?」と言いながら相手に合わせるようにしゃがみ込んむ。その時、よく知っている緑色の頭が見えた。

あれは…狩、屋?


霧野は狩屋が好き?え?は?どういうことだ?混乱する頭。そして俺に気づかず、手を繋ぎ歩き出す二人。俺はしばらく思考回路が停止していた。ふと、我に返ると溢れでる涙。


――――――


「…先輩?」


どれくらい泣いただろうか?そんな時、声をかけられた。泣きすぎて声が出なく、ゆっくりと振り向く。

そこには剣城がいた。


「……!?」


俺が泣いていることに気づくとバッと俺の手をとる剣城。


「…風邪、引きますよ。」


手を引っ張られ、無理やり歩き出す。


「…つ…るぎ?」


名前を呼べば、チラッと振り替えるが一瞬だけで、すぐに前を向き歩く。


おこ、ってる…?

だんだんと速くなる足取り。

どこに行くのだろう、

まだ少し涙が溜まっている目で、ただ黙って剣城の後を着いていった。



2012年7月2日

[ ]

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -