「宣誓ー!!オレ達バスケ部は日本一目指して全国大会に今年必ず出ます!1-E7番木吉鉄平!!」
「同じく!!1-C3番」
「バスケ部以下同文!!1-C28番日向純平」
「なめんなやってやらぁ!!できなゃ全裸で告るでもなんでもやってやるよ!!」

と、いうバスケ部一同の騒ぎがあったのはつい、先週の朝礼。それを思いだし隣の日向くんに話しかける。初めは金髪だったから話しかけづらかったんだけど最近は毎日、木吉くんが来るせいか伊月くんと日向くん二人とよく話すようになった。席近いしね。あと、たまに来る小金井くんとかもよく話すようになったかな。

『全裸で告るの楽しみにしてるね』
「なっ!誰がするかっ!」
『でも負けたら全裸で告白するんでしょ?』
「負けねーよ」と、ポンッと頭に重みがのし掛かる。上を向けば木吉くんが。

『言っとくけど私はマネージャーしないよ』
「まだ何も言ってないぞ」
『どうせ、マネージャーの事でしょ?』
「まぁな」
『毎日毎日、飽きないなー。んじゃ、ま、全国頑張って』

適当にあしらい、帰ろうと立ち上がる

「待ってくれ!」

が、木吉くんに腕を掴まれた

「今度の日曜日、試合があるんだ、見に来てくれないか?」
『…行けたら、』

それだけ言い残し私は急いで帰った。

『あ、今日はバイト休みだっけ』

そう、私はバイトをしている。マネージャーをできない理由はバイトをしているから。親とは離れて暮らしているため必然的に1人暮らし。親からの仕送りがあるので十分やっていけるし、むしろ余るくらいなんだけど、1人暮らしをしている以上、自分の事は自分でやるって決めたの。1度決めたことは、やり通すのが私のポリシー。って言ってもアルバイトじゃ、こずかい稼ぎぐらいにしかならないんだけどね…。本当は正直にバイトがあるからって断ればいいんだろうけど、言えば、もう木吉くんが会いに来てくれないような気がして………って、え?ん?会いに来てくれないような気が、して…?

え!!?そんな、これじゃまるで私、木吉くんに会いたいみたいな言い方じゃないっ

いやいや、違う!!別にそんな感情なんてないから!!

う〜 と唸りながら歩いている内に家に着いた。とりあえず、今日はゆっくりしよ…

ふと、バイトの日数が書かれてあるカレンダーを目にする。日曜日、か…バイト入ってる…


◆今度の日曜日
(見に行きたかったな、だなんて言ったら彼はどんな顔をするだろう…)


20140529編集

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