部活が終わり、日向との帰り。黒子達の話をしていた。
「けどまあ…あいつらの悩みっつーか…なんかわかるんだよ。オレもぶち当たった壁だからさ。ま…雨降って地固まるってな!」
「固まってねえから困ってんだけど!?」
「じゃあ固めるのちょっとは手伝ってもいーだろ。そろも先輩の務めだろ?」
「…やっぱ返せそれ」
「えっ!?退院祝いじゃ…」
「なんかイラッときた。別に…困っちゃいるけど心配しちゃいねーよ。この程度でへこたれる奴らじゃねーよ。壁ぐらいぶち破るさ。そうすればアイツらはもっと強くなる…ってか、名前はマネージャーになるんじゃなかったのか?」
「ん?マネージャーになるぞ?」
「いつから来るんだ?人数増えてきたし、早くマネージャーになってほしいんだわ。お前が退院するって聞いてから、コガとリコがうるさいし。まぁコガの気持ちは分かるけど」
女の子が1人いるだけで癒されるよな…、なんて呟く日向。まぁ確かにな。
「んー『木吉くん!』
息を切らせながらやって来たのは、今話の話題?になっていた彼女。
「名前!こんな時間にどうしたんだ?」
『どうしたんだ?じゃない!退院するならするって言ってよ!』
「あれ?言わなかったけ?」
『言ってない!』
「相変わらずだなお前」
『よし、一発殴らせて』
「えぇ!?」
誰もいない病室に急いで行った無駄な時間と体力を返せ、と言ってくる彼女。
「ま、自業自得だな。てか、名前、鉄平が戻ってきたからマネージャーするんだろ?いつからするんだ?ってきり今日からマネージャーするのかと思ってたんだけど」
名前は日向に話しかけられたから、殴ろうとする拳をもとに戻す。
助かった…
『いや、木吉くんが退院するって知ってたら今日からマネージャーしてたよ』
「あー、そっか。」
じっと無言で睨みつけてくる二人。
『…』
「…」
「ま、明日から来ればいいじゃねーか」
と、笑顔で言えば無視をされる。聞こえなかったのか?
「とりあえず、明日からよろしくな」
『了解』
「あ、名前、一緒に帰ろうぜ」
そう言えば先に帰ろうとする日向。
『日向くん?』
「俺、ちょっと寄るとこあるから」
「そっか、じゃあまた明日な!」
『また明日ー』
「おー。(あきらか邪魔者だろ俺)」
日向が帰っていき、一緒に歩きだす。今日の事を話したり、他愛ない話をしながら名前の家に向かう。送って行くって言ったら『別にいい』って言われたけど、こんな時間に女の子1人なんて危ないからな!
「じゃあ、また明日な」
『うん。送ってくれてありがとう。』
にこっと笑顔で礼を言われ、マンションに入って行く彼女。…そういえば1人暮らしなんだっけ。マネージャーになるなら帰るの俺らと同じ時間帯になるよな…
もしかしたら帰りが同じ方向の部員が居るかもしれないが、もし居なかったら…1人は危ないよな…
◆明日から
(送っていってあげよう)
◆明日から
(マネージャーかぁ)
――――――
補足
名前ちゃんは、バスケ部の皆&木吉くんともクラスが違うので退院して学校に来てる事を知らなかった、と言う設定で。誰か教えてやれよって話なんですけど、てっきり皆名前ちゃんは知ってると思ってたので誰も言いに行かなかったのです。
20140529編集