四人はとあるバーガーショップに来ていた。
その空気はあまり和気藹々としたものではなかった。
なんとなくギクシャクし、心配をする氷室とマルコをよそに話を始めるなまえと峨王。
注文を終え、世間話が始まった。

「峨王は、部活何やっとるん?」
「いや、特には」
「エッ、マルコとはどう知り合ったん?」
「……何でだろうな」
「あー……。友達とかってほんまに仲良うなるのもそんな感じやて言うし、二人は友達なんやろねぇ」

てっきり、アメフト部に入っているのかとばかり思っていたなまえは、目を丸くして言った。
物凄いデコボココンビやけど。
なまえがそう言うと、マルコは苦笑いをして流した。
店員が巨大なバーガーを一つと、普通サイズのものを三つ、ドリンクを四つトレーに乗せて来た。
峨王が言うには、この店の裏メニュー。
ギガバーガー。
パンズとレタスを取っていたためもう唯の肉の塔だが。

「あー、なん、マルコがちっさい子供用のバーガー選んだ理由が分かった気いする。氷室さんは平気なん?」
「いや、初めて見たわ」
「どうした、食べないのか」
「や、食べる」

各々袋から出して食べ始める。
峨王の食べっぷりを見て、なまえは顔を青くする。
ふと、マルコが口を開いた。

「そういえば、なまえはドコの高校に行ったっちゅう話」
「ん?あー、神奈川の高校」
「ああ、意外と近いね」
「おん。関東内ウロウロしとる」

そう言うと、マルコはふうん、と声を漏らした。
氷室は、首を傾げた。二人は随分昔から知り合っていたような口振りだ。

「あなた達、いつから知り合っていたの?」
「中学……二年?だったよね?」
「確かそんくらいやったわ」
「え!じゃあアナタ白秋中だったの?」

氷室が驚き、立ち上がってなまえに聞くと、なまえはバーガーを頬張りながら頷いた。
てっきり小学校あたりからの知り合いかと思っていた。
氷室は席に座って、落ち着きを取り戻す。


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