それがまた、なんだか雲水の不安を誘った。
しかし、あまり詮索するのもなんだろうと思い、雲水は黙って外の景色に目を向けた。
暫くして、なまえはポツリと呟いた。

「雨の日って落ち着かんようにならん?」
「……まあ、そうだな」

雲水が頷くと、なまえは下を向いた。

「雨が苦手でなあ。あんま元気出えへんの」

だから心配しなくても大丈夫やで、となまえは雲水に笑いかける。雲水は安心したのか、顔を綻ばせた。

「そうだ」
「ん?どしたん」
「てるてる坊主を作ろうか」


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