ファーストキスの相手を・・・
「ねぇ？誰？」
「いいだろ別に、誰だって」
俺のその答えに、不服だ、大いに不服だと顔全体で表現した マイ がさらに口を尖らせる。
「よくないの！ねぇ、怒らないから正直に言って？」
「・・・・・・」
この押し問答、いったい何度目だろうか？
俺は今の心情を素直に表すように大きな溜め息をついた。
しかし マイ はそんな俺の様子など気にせずに続ける。
「クラスメイト？それともやっぱりウィンリィ？
もしかして・・・・・・・・・アルって事は」
「絶対ない！」
なんつー事を言い出すんだこいつは！
俺の全力の答えに、安心の中にもつまらないといった様子で マイ が口を開く。
「なーーんだ。・・・・・じゃー誰よ？エドのファーストキスの相手！！！」
「・・・・・・・・・・・・・・」
だからなんでこいつは急にこんな事を聞きたがるんだよ・・・・
まっまぁ一応俺と マイ は・・・・つっ付き合ってるわけだし・・・・・
そういう話を今まで全くした事がないと言えば嘘になるが・・・
いや、だがしかし！
こうも好奇心だけといった態度で急に問われれば誰だって口を噤みたくなるだろう
そんな俺の心情にはまったく興味はないといった様子で マイ が再び口を開く。
「過去の事でしょ？今は私だけでしょ？何で教えてくれないの？」
先ほどの態度とは打って変わって、小首を傾げて問いかけてくる。
こいつ・・・俺がそういう態度に弱いって分かっててやってるんじゃねぇ〜だろーなー？
すると、止めと言わんばかりの顔を俯けて一言・・・
「ねぇ、エド・・・不安にさせないで・・・・・」
「だぁ〜〜〜！！！じゃぁおまえは誰だよ？！」
思わず熱くなった顔を誤魔化すようにそう叫べば、 マイ が顔を上げてきょとんとする。
「え〜？私？・・・・・・・・・・・ん〜〜〜・・・・」
先ほどまでの態度はどこへやら・・・
素直に昔を思い出そうとする仕草に、俺はドッと溜め息をついた。
やっぱりこいつ、俺がああいう態度に弱いって事分かっててやってやがるんだな・・・
少し泣きたいような気分に陥ったが、そこはグッと我慢して マイ へと視線を向ける。
マイ のファーストキスの相手か・・・・・
・・・・まぁ、単純に気になると言えば気になる。
俺が視線を向ける中、 マイ が空を見上げたまま口を開く。
「・・・ん〜〜〜私のファーストキスの相手は・・・・・・・・・・誰とだったっけ？」
「はぁっ？！」
マイ の答えに、思わず机にバンッと手をついて立ち上がった。
だが、 マイ は俺から視線を逸らして強い口調で続ける。
「あーもーー私の事はいいの！
近所の子かクラスメイト！たぶんその辺！！！」
たぶんとかその辺とか・・・・
俺、そろそろ泣いてもいいんじゃねぇ〜の？
・・・・いや、意地でも泣かねぇ〜けど！
「ねぇねぇねぇねぇねぇ！
じゃーいつだったか！それだけでもいいから〜」
俺の心の中の葛藤なんかお構いなく、 マイ が身を乗り出して聞いてくる。
ここまであれだと、黙ってる自分が馬鹿らしくなってきた。
「たくっ・・・」
俺は小さく溜め息をついて、 マイ の目を真っ直ぐ見て言ってやる。
「去年のおまえの誕生日！」
「・・・・・・へっ？」
意味が分からないといった様子の マイ の表情に、俺は決定的な一言をムキになって叫ぶ。
「だぁ〜〜〜〜〜相手はおまえだ！」
「っ！」
その瞬間の、真っ赤な マイ の顔は当分俺の頭から離れなかった・・・・・
＜後書きという名の言い訳・・・＞
今回は、波乱万丈学園生活！の設定で素敵な漫画を描いて下さったもやしまめ様へささやかながらのお礼です！！！
はい、もう毎度の事ですが・・・・
こんな駄文でも感謝の気持ちだけはいっぱいこもっています！！！
うぅぅ、あんな素敵な漫画とは釣り合わないということは私が一番自覚ありますよ！
だからそのへんはもうスルーして下さい、・・・・私のためです（おいおい・・・）
でも本当に本当に感謝はしております！
ＢＢＳのカキコやブログへのコメント、メールや投稿小説などもう感謝の表しようがないくらいです！！！
こんなサイトや私のために貴重な時間を割いて下さり、ほんとこんな駄文じゃ失礼なくらいです（遠い目）
でもね、何度も言いますが気持ちだけはこもっております！！！（おいおい・・・）
これからもこんなサイトと情けない管理人ですが、ヨロシクしてやって下さい！！！
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