秘めて、この想い


自分でも油断してたなぁ〜なんて今更になって思う。


でも言わせてもらえれば相手の人数なんていちいち確認してるわけないし、あの状況下でそれを望まれるには私は素人過ぎると思う。


・・・・・・・・・・あぁ、なるほど


これが経験不足っていうやつなのかな?


エドが旅に連れて行くのを渋ってたわけだ。






どこかぼんやりした頭で、そこまで考えて溜息。


痛み止めが効いているのか、昨日よりだいぶマシになった足の痛み。


でもいつ退院出来るのかはまだ未定。


旅はもちろんストップするしかなくて・・・






(・・・・・はぁ、これじゃ完璧お荷物じゃん)






先ほどより数段重く長い溜息が漏れた。


役に立ちたいと特別思っていたわけじゃないけど、こんな風に邪魔をする気は毛頭なかった。


あの時の自分が恨めしい。


自分でも油断してたとは思うけど・・・・


でも言わせてもらえれば・・・・







グルグルと同じところを思考が回るのは、きっとこの殺風景な白い部屋と病院独特の雰囲気のせい・・・・・・・・・だと思いたい。










「・・・・・・・・・・・・はぁ」









何度思考を繰り返しても、結局辿り着くのは溜息ばかり。


こんな事ならいっそのこと・・・・




















「おっ、おとなしくしてるな」




足音が病室の前で止まったかと思うと、程なくして開いたドア。


顔を覗かせたのはもちろん・・・・・







「おとなしくしてるよ〜。これ以上エドに迷惑はかけれませんから〜」




軽く乱れているであろう髪を撫で付けながら軽く体をズラす。


壁と背中の間に挟んでいる枕が丁度いいように形を変える。


エドはドアを閉めると、ベッド脇に置かれている椅子に腰掛けてから口を開いた。








「な〜にが迷惑だよ。んな事より、暫くは安静にしとけよ?」




苦笑交じりのその言葉。


本当は、少しでも早く旅を再開したいはずなのに・・・


どうしてこの人は・・・・







「・・・・・・・・ねぇ、エド?」





「ん?何だよ?」







向けられた視線に、私はニッコリと笑みを浮かべた。


そしていつもと変わらない口調を意識してから口を開く。







「先に旅、再開していいよ?置いていっていいから」





「っ・・・」








エドが目を見開いた。


だがそれも一瞬の事で、すぐに眉間に皺を寄せて口を開く。








「俺がそう言われて『はいそうですか』って出て行くと思うか?」




「・・・・・」








エドの問いに答えられない。


いや、答えは分かっている。


・・・・・・・・・否だ。



エドがそういう事が出来る人だとは思わない。


でも、そうしてくれれば・・・・だなんて思う私は、やっぱりズルイのかもしれない。








黙ったまま思わず俯く私に、エドは暫くしてから溜息をついた。


さすがに今回は呆れられたかなと、知らずギュッと目を瞑る。


そんな私に向かって、エドが口を開く。








「マイ、おまえ・・・・・・・・・自分がもの凄く大事にされてるっていう自覚あるか?」




「へっ?」







言われた言葉に、思わず間抜けな声をあげてしまった。


想像していたどんな言葉でもなかった。


それどころか・・・・・・







「・・・・・・・・・おまえに何かあって、俺が平気でいられると思うか?」





真っ直ぐ見つめられて言われたその言葉に、カァッと顔が熱くなるのを感じた。









「エド・・・・」





恥ずかしさやら嬉しさやら戸惑いやらで、それ以上言葉が紡げない。


ヤバイ、本当にこの人の事が・・・・・・・・・好き過ぎてしかたがない。







「マイ・・・・」






そう囁かれるように言われ、同時に頬へと伸ばされた手。


私は、自然と瞳を閉じて・・・・・
































「ってーーーーーーーーーーーー何してんのよリオ!!!!!!!」





「どおわっ・・・・・なっ何だよマイ!ビックリさせんなよ!!!

・・・・・・・・・・つーかおまえ、エドと一緒に図書館行ったんじゃぁ・・・・」





「行ったよ!で、私だけ先に帰ってきたの!!!

珍しくリオが私が後ろに立っても気付かないなぁ〜なんて思って覗いたら!!!!

な〜〜〜〜にしてんのよ!!!!!!!」





「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜執筆?」





「って、これ!!!私が書いてたやつじゃん!!!

なんでリオが勝手に書き換えてんの?!」





「だぁ〜〜〜〜そうだよ!!!

マイこそ、何勝手にうちとむっむっ無能でこんなん書いてんだよ?!」





「うっ・・・・・・・・・そっそれはこの世界にネットがないのが悪いんだよ・・・・・・・・

ってーーーーそうじゃなーーーーーーーい!!!

何リオにしては上手い具合に話が繋がるように書き換えてるのさ!!!」





「馬鹿か!!!こんなん見つけて放っておけるか!!!」





「なっ、こんなん?!私の最高傑作をこんなの扱い?!」





「最高傑作なら、自分を使って書け!!!うちを使うんじゃない!!!!!」





「ヤダよ、そんなの!人のだからこういうのって平気で甘〜く書けるんじゃん!」





「だぁぁぁぁ〜〜〜マイ!!!おっまえマジで歯ぁ食い縛れぇ・・・」





「ちょっ、タンマリオさん!!!おっ落ち着いて!!!!!!」
































「・・・・・・・・・・・おまえら、外まで声聞こえてるぞ?」





「やぁ、先ほどそこで鋼のと会ってね。ずいぶんと賑やかだな・・・・・・・・・ところで」












「何してんだ?」


「何をしているんだね?」












「「っ!!!!!!!!!!!」」













不足気味だった心の砂糖を補給するため夢小説モドキを書いていたなんて、いっ言えない・・・



























<後書きという名の言い訳>



相互記念の品として「 空花 -ソラノハナ- 」のHAL様へ書かせて頂きました♪

リクは『 エド夢で「愛し夢の旅」の番外編 』でした〜

「愛し夢の旅」という時点で、甘い話が書けそうになかったんですが無理やり入れようとしたらこうなりました!(えっ?)

その心意気だけを汲み取って頂ければなと・・・・・(おいおい)


・・・・こんなもんで良ければどうぞ貰ってやって下さいませ!

返品や苦情等24時間年中無休で受け付けております!!!

改めまして、これからもヨロシクしてやって下さい♪



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