共に過ごす夜

2007年の年末夢です♪
お相手はハガレンのエド。
年末夢は初めて書きました!
べっべつに新年夢がどうしても思いつかなかったとかじゃぁない・・・・・・・はずです(遠い目)





始めてエドと過ごす年末。


ぼんやりと、隣に座るエドを盗み見る。





昨日もバイトがあって疲れていただろうに、午前中は買い物にも付き合ってくれて今も私と一緒に起きていてくれる。


これで明日は初詣にも行ってくれるのだから、自然と料理にも力が入ったというものだ。


思えば、一人暮らしをしているエドのマンションのキッチンにも既に私は使い慣れてしまっている。







(去年の今頃は、まさかエドと年末を過ごす日が来るとは思ってもいなかったなぁ)





こんな幸せな未来、予想も出来なかった・・・
















今年の2月から付き合い始めた私達には、この1年はとても思い出深いものだった。




もうすぐ卒業という時期、自分の気持ちは明白だったのにバレンタインにチョコも渡すことが出来なかった。


でも呼び出されていくエドの姿を見るたびに気持ちが沈んでいって、放課後になる頃には一人バカみたいに落ち込んでいた。


そんな私を、エドは帰り道呼び止めて好きだと言ってくれた。


意味が分からなくて、でも嬉しくて・・・





混乱しながらも泣く私を、エドは優しく抱きしめてくれた。









それから私たちの付き合いは始まって・・・







学校卒業後の休みには、始めて遊園地でデートをした。


新しい進路・・・エドは大学、私は専門学校と進路は違ったけどよく互いに連絡を取り合った。



それでもだんだんとバイトや講義で時間が合わなくなって、なんとなく連絡とるのも遠慮するようになって・・・


くだらない話で盛り上がっていた頃が妙に懐かしくなった時期もあった。


そんな頃、エドから夏休みにどこか旅行に行こうという誘いはとても嬉しいもので・・・





行き先や日程を二人で決めたり、着ていく服を選んだりととても楽しかった。


その旅行が切欠になったのか、空いた時間はエドのマンションで過ごすことが多くなった。





何の前置きもなく突然ポンッと渡された鍵にはさすがにビックリしたが、今思えばあの時はエドも照れていたのかもしれない・・・


二人の誕生日も、クリスマスも一緒に過ごして・・・


とても、とても幸せな一年だった。












「・・・・なんだかちょっと寂しいね」




苦笑交じりに小さく呟く。


隣でテレビに向けていたエドの視線が、こちらへと向けられる。






「何がだ?」




当然、私が急に言い出した言葉にエドが首を傾げた。


そんなエドの肩に顔を傾かせながら、視線はテレビに向けたまま答える。







「だって、この1年いろいろな事があったのに・・・・もう少しで終わっちゃうんだよ?」




テレビの中のお笑い芸人の司会者が、残り数分になってしまった今年についてゲストと語っている。


そう、もう少しで今年も終わってしまうんだ・・・







「なんか・・・・寂しいよ」




言葉に出すと、余計にその想いが強まったような気がした。


それほど、私にとってのこの1年は大切で大事なものになっていた。


残り数分となってしまった今年に、思わずしんみりしてしまう。





すると、隣で呆れたような溜め息が一つ・・・







「バカだな、おまえは」





「何でよ?・・・・・エドは寂しくないの?」





先ほどの声の調子から私とは反対の意見が出てくるのは分かっていた。


それがどこか寂しくて、問いの声も弱いものになっていく。


すると突然頬に手を当てられて、間近にエドと視線が絡む。








「寂しくないな。

・・・・・年が変わっても、隣にはおまえがいるんだからよ」






その言葉に、なぞられる様に滑らされた手にかぁっを顔が熱くなっていく。







「まっ、確かに今年はいろいろあったけどよ、それを懐かしむ暇もないくらい・・・・・・来年も一緒にいればいいだろーが」





向けられる笑顔に、私は頷く事しか出来なかった。


あぁ、私はこの人といれば絶対に幸せになれる。


根拠はないけど、確かな自信はあった。









「おっ、カウントダウン始まるぜ?」





そう言って再びテレビへと向けられた視線に、私も顔を前に向ける。









「10・・・9・・・8・・・7・・・」





テレビから流れてくる声にもう寂しさは感じなかった。


エドといれば、きっと来年もたくさんの思い出ができる。


それこそ今年以上の・・・










「6・・・5・・・4・・・3・・・」











「マイ・・・」












呼ばれたのと同時に重なった唇に・・・


やっぱりこの人には叶わないなと、新年早々思い知らされた。



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