テニス部を見学した翌日もまたテストだった
楓はまぁまぁ頭が良いのでテスト勉強も余りしていなかった
テストも早く終わり、頭では昨日見たテニスの事を思い出していた
(……切原くん、カッコよかったなあ。テニスもすごかったし)
ぽけーと手に顎を乗せ、たそがれる楓
(……ジャッカル先輩も、カッコよかったなぁー
面食いなともだちが惚れたのも分かるかも)
そうこうしている内に、今日行う全てのテストは終わっていた
「楓、お昼だよ!食べたらまた見学行こー」
「……今日も?私、本屋に行きたかったんだけど……」
お弁当を片手に駆け寄ってくるともだちの言葉に驚く
「え、行かないの?」
「いや、驚くのはこっちだからねともだち!」
「んー仕方無いか…昨日は無理矢理誘っちゃったしね」
「ありがとーともだち」
ともだちの優しさに触れ瞳を輝かせた
「んじゃあジャッカル先輩をしっかり見つめてくるね!」
「見つめるって……
まぁ楽しんできて」
「うん!切原くんも観察してくるから報告待ってて」
ニヤリと笑われ、慌てる
「いいから、そんなことしなくても!」
「はーい!」
結局は笑われ、深い溜め息をつくのだった
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