「あ、今度暇な時で良いからさ何かお菓子作ってきてよ!

久しぶりに楓のお菓子食べたいなー」


「お菓子?まぁ良いけど

あんまり期待はしないでね?」

「やった!ありがと楓
楽しみにしてるねッ!」


「――私の話、聞いてた?」


期待するな、と言った筈なのにともだちの返答はズレたものだった
楓はつい突っ込んでしまった

「あはは、聞いてるし!」


「………もう良いわ」


疲れたように呟くと同時に女子の甲高い叫びが聞こえた


「うっわー始まったよ
てか興味ない私達にしたらいい迷惑だよね」


「んー好きなら仕方無いんじゃない?ともだちも好きな人の事話す時、あんな感じだし

恋は盲目、名言だよね」


「うっ私、あんな感じなの?それはヤだなぁ……」

ずどーん、とともだちが落ち込むので慌てて言った


「大丈夫、そこまで酷くないから!」

「……慰めになってないからね楓」

……アハハ、ごめん


「まぁ気にしない気にしない」


「もう」


ぷう、と頬を膨らませるともだちに楓は言う


「ともだちってば可愛い!」

もうホント可愛いから、ぎゅーってしたくなっちゃう!

そう叫ぶとともだちに笑顔を見せる楓


「あはは、ありがとー
でも楓、キャラ変わってない?」


「たまにはいーの!私も変になる時くらいあるんだから」


そう言いお弁当をつつく楓にともだちが言う


「ねぇ楓、早くお弁当食べて応援行かない?

もう1時過ぎてるしさ!」


「ホントだ」


時計を見るついでに教室を見回すと人影もまばらになっていた


「テニス部はもう練習してるよ、きっと」


「もう?」


「うん。いっつも1時には練習始めてるみたいだし

ウチらも部活は1時から始まるしさぁ」


「へぇそうなんだ
じゃ、ぱぱっと食べよっか」


「うん!」


テニス部に応援に行くため、2人はパクパクとお弁当を平らげるのだった





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