時の経ち方 2016/06/12 18:15

観た映画の自分用備忘録。私の個人的見解を含む勝手な感想文です、ネタバレにもご注意。あらすじの部分までは大体ウィキペディアの引用です。
できれば観た順に書きたいのだけれど忘れてしまった。


【バック・トゥ・ザ・フューチャー Part2】、【Part3】
それぞれ1989年と1990年に公開、アメリカ映画。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の続編。監督はロバートゼメキス、主な出演者は前作と同じくマイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド。

シリーズを通して私がとても好感を持ったのは、出演者が少ないこと。2作目に出てくる30年後のおじさんマーティはもちろん、マーティの息子と娘(!)もマイケル・J・フォックスが演じていて、しかも3作目に出てくるマーティのご先祖(曽々祖父くらい?)も彼が演じているのだ。同じように、ビフ役のトーマス・F・ウィルソンもシリーズを通してタネン家を演じている。この分かりやすさが堪らなくすきだ。

登場人物の数は最低限な代わりに、ストーリー展開はかなり複雑に練られているなと感じました。私が頭が悪いからなのですが、内容を理解するギリギリのラインでの複雑さでした。子供が見たら分かりにくい部分もあるのかも。でもすごいのは、そんなこと分からなくても完全に面白いところです。未来と過去を行ったり来たりして、過去に行ったらそれによって変化した未来へと帰り、未来に行ったら過去でのトラブルが判明してそれを修正しにまた戻る、みたいな話で、たまにどういうことになってるのか分からなくなりそうになるのですが、そんなことをまったく考えなくても純粋に楽しめます。エンターテインメント性がすごい。3作目なんて突然西部劇になるしね。最後が最高のハッピーエンドであるところもポイントが高い。

ただやはり私は1作目が一番すきだなと思いました。密度と完成度が違う。あとハッピーエンドの落ち方が一番分かりやすいし。


【カッコーの巣の上で】
1975年、アメリカ映画。出演はジャック・ニコルソン、原作は1962年に発表されたケン・キージーのベストセラー小説。第48回アカデミー賞で主要五部門を獲得したらしいです。

精神異常を装って刑務所での強制労働を逃れた男が、患者の人間性までを統制しようとする病院から自由を勝ち取ろうと試みる、という物語。

コミカルな中に一滴の狂気が宿っているようなジャック・ニコルソンの演技が印象的でした。
あらすじだけ見るとシリアスな作品かと思うんだけど、意外とそうでもなかったです。皆よく笑うし。ただそれだけに結末の悲しさが際立っていました。
あと余談ですけど出演者のひとりにクリストファー・ロイドがいて、「あ、ドク!」ってなりました。頭の中で顔と名前が一致する俳優さんが増えるとなんとなく嬉しいですね。


【イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密】
2014年、製作はイギリスとアメリカの二国になってました。出演はベネディクト・カンバーバッチ、キーラ・ナイトレイ。

第二次世界大戦中にエニグマ暗号の解読に取り組み、のちに同姓間性行為のかどで訴追を受けたイギリスの暗号解読者アラン・チューリングを描く。

主人公は天才と呼ばれるような人間なわけで、予備知識もない我々がその研究の内容を理解するのはまず無理だとは思うのですよ。不可能とまで言われたエニグマの解読を成し遂げたひとなのですから。それはわかるしそこまで理解を深めたいわけではない。のですが、「もう少し解説が欲しかった…!」というのがこの作品に対する感想です。言ってしまえばエニグマについての簡単な説明、クリストファー(自動計算機)は何を一生懸命計算しているのか、等。初歩の初歩の知識であり、これを分からない奴は見なければよろしい、というスタンスなのかもしれませんが、万人が等しく楽しめる作品になるには必要なのではないかしら…。私には少しむつかしい話でした。
ただ、詳しい説明を省いた分、具体的な計算や難しい話は何も出てこなくて、そういう点では頭を悩ませずに観ることができました。
キーラ・ナイトレイ演じるジョーンが良い女過ぎた。アランが咄嗟に作った針金の婚約指輪を嬉しそうに眺めながら同僚に「普通じゃないけど、普通じゃつまらないわ」と言ったり、同性愛者であることを告白し別れようとするアランに「だから何? そうだと思ってたわ。それの何が問題なの? 私はあなたが好き、あなたは私が好き。普通の夫婦になるつもりなんて最初からないわ」と言ったり(記憶で書いているので実際の台詞とは大分違うと思う…)。キーパーソン! といった感じでした。キーラ・ナイトレイ、好きだなー。


【バクマン。】
2015年公開の日本映画。出演は佐藤健、神木隆之介、監督は大根仁。原作は大場つぐみ・小畑健の同名漫画。

まずいろんなひとが言っていたように、私も「逆」だと思っていました。神木くんの黒髪華奢な感じはサイコーに見えるし、もじゃもじゃ頭が良く似合う健くんはシュージンに見えていた。映画を観た今でも、「逆でもイケたんじゃね?」という気持ちが無きにしも非ず。というかただのコスプレでいいから逆を見てみたい。
ですが。良かったです。思っていたほどの違和感はなく、この配役にした監督の気持ちも理解できました。ただ背がな〜。二人の身長差が漫画とは逆でして、そこが少し悔しかった。
映画全体としては、びっくりするくらい面白かったです。過度な期待をせずに観たのがよかったのかも。漫画を描くシーンが秀逸でした。プロジェクションマッピングの使い方が非常によかった。楽しかった。小畑さんの絵が大量に出ていて(当たり前なのだけれど)、「小畑さん仕事するなあ!」という感想が出てきた。原作からの使い回しがひとつもない(たぶん)ところにめちゃくちゃ感心した。相変わらず素敵な絵でした。でも私は「ヒカルの碁」の前半あたりの頃の絵が一番すき。おっと余談でした。

それから他の配役もよかったです。服部さん役が山田孝之さんで、「タコ口じゃないじゃん」と思ったんだけど段々と服部さんに見えてくるから不思議。役を自分に引き寄せている感じが素敵でした。あと他の漫画家役の方々も似合っていた。一番合っていると思ったのは福田真太役の桐谷健太さん。福田さんそのままだった…。あと中井さん役の方もそのまんまだった…。感心したのは平丸一也役の新井浩文さんで、まさかこのひとが平丸さん役にここまでハマるとは思わなかった。あと忘れちゃいけない新妻エイジ役、染谷将太さん。私は染谷くんのファンなので、完全にひいき目で見ました。あの絶妙な変人っぷり。変な髪形がよく似合う! 素敵〜!

最後に一番言いたかったのは、エンドロールが最高だったということ。これは見てからのお楽しみにすればよいよ。あ、でもこんなこと言われてから見るとそうでもないのかなー。あまり期待せずに!

なんかべた褒め過ぎて気持ち悪いですね。期待し過ぎてしまうと観たときにがっかり、なんてことになりかねないので私の感想はあとで記憶から消しておいてください。

そういえば話を二時間で収めるために香耶ちゃんの存在が抹消されていました。でも意外とストーリー展開に支障がなくて、ちょっと切なくなった。漫画では主要キャラなのに…。なんなら亜豆ちゃんより登場回数多いのに…。


読んだ本の感想も書きたかったんだけどこれ以上書くと長くなってしまいそうなので今回はこれで終わります。読んでくれた方はありがとう。私の個人的な意見なので、気にしないでね。
自分が忘れないために次回予告をします。読んだ本の感想。【ねじまき鳥クロニクル 第一部 泥棒かささぎ編/村上春樹】【キッチン/吉本ばなな】です。それでは。
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