些細なことを差にする 2016/05/15 23:14

今まで生きてきた中で一番早いペースで映画を観ている。ただのマイブームだと思うのですぐに飽きるのではないかと推察している。

※そういえば今更ですが、映画について盛大にネタばれしています。一応注意書きをば。


【羊たちの沈黙】1991年公開のアメリカ映画。監督、ジョナサン・デミ。原作はトマス・ハリスの同名小説。出演はジョディー・フォスター、アンソニー・ホプキンス。第64回アカデミー賞で主要五部門を受賞した作品らしいです。すごいね。

FBI訓練生であるクラリス(ジョディー・フォスター)と、猟奇殺人犯で元精神科医のハンニバル・レクター博士(アンソニー・ホプキンス)の奇妙な交流を描いた作品。
レクター博士は人肉嗜好のいわゆる精神病質者。ある程度のグロは覚悟して観たのですが、そこまで直接的なものはなかったです。予想外に上品に表現されていてとても印象がよかった。もちろん、グロが苦手なひとにはおすすめできません。普通に猟奇的殺人の話です。怖いです。ただ必要以上ではないです。

最終的な感想として、とても面白かったのです。なんともなんとも……。クラリスとレクター博士の絶妙な距離感が堪らなく良かった。ジョディー・フォスターってこんなに魅力的だったんだねえ。ヒロインとして最高。アンソニー・ホプキンスのレクター博士のハマりっぷりも凄かったです。人肉を食べるというのは常人の理解を遥かに超えている行動であるはずなのに、そこに不自然さを感じさせない。というかなんだろう、いや人としては不自然なんだけど、その不自然さも含めて自然に見えた。クラリスの前ではどこまでも紳士なのに実は顔色ひとつ変えず看守の舌を噛み千切ったりだとか、顔を剥ぎ取ったりだとかをする人物であってその差はあまりにも大きすぎて理解しがたいんだけど彼にとっては何の矛盾もない行為なんだよなあ、とか。
クラリスのトラウマを話すシーンも良かった。あのクラリスの頼りなさげな表情も。うーん。……やはり小説も読むしかないな。タイトルへの繋げ方も最高。

ただ一番最後のバッファロー・ビルとの対決のところはあんまり好きじゃない。まず、一人で犯人かもしれないひとの家に行くってどうよと思うしその時点でめっちゃハラハラしちゃうし銃を構えて暗闇に潜む犯人と直接対決するシーンなんて緊張して息ができなかったわよ。つらくて早送りしちゃった。私はこういうハラハラ系のシーンが大の苦手なのだ……。普通死ぬよ。クラリス、あなたが生き残ったのご都合主義ばりに運が良かったからよ。

という感じ。


【ハンニバル】2001年公開、アメリカ。上記の「羊たちの沈黙」の続編にあたる作品。監督はリドリー・スコット。出演はアンソニー・ホプキンス、ジュリアン・ムーア。

「羊たちの沈黙」が面白かったのでワクワクしながら観ました。前作から10年後という設定で、前作のクライマックスで見事脱獄に成功したハンニバル・レクター博士に主に焦点を当てています。
まず、ヒロインが変わってるんですよ。役は変わらずクラリス・スターリングなんだけど演者さんが違う。ジュリアン・ムーアに変わってる。「マジか!?」と思った。そういうことあるんだね。観終わった後にインターネットで本作についての評価をちらっと見てみたら、ジュリアン・ムーアのクラリスについて肯定的な意見もたくさんありました。まったく不自然でない、とても美人な女優さんだしむしろこちらの方が好きかも、と。ですが私は受け入れられなかった。終始違和感。クラリスとして見られない。というか映画全体としてもがっかりでした。レクター博士の上品さがない。ただの猟奇殺人犯に成り下がっている。ばっさばっさと殺します。しかもむごく。「ええ〜……(引き)」みたいなシーンが多々あった。今回の映画はR15指定されていて、確かに前作よりも直接的な描写が多く、映像としてはグロテスクなものも多いのですがなんだか心に響かなかったというかなんというか……。レクター博士は猟奇殺人鬼に違いないのですが前作ではそこにもっと意味や信念があった気がしたんですよね。今回は「ハイ気に入らないので殺しま〜す」的な軽い感じに見えた……。私の理解力が足りないだけという可能性も高いけれども……。
あと一番気に入らなかったのは博士がクラリスとキスしたこと。「するなよ? するなよ?」と思って(悪い意味で)ドキドキしてしまった。結局するんだけど。 違う気がする……。キスは違う気がする……。ちゅーするとかそんな簡単な関係性じゃないのよさ……。もっと、もっとロマンチックな……。なんて夢を見ていた私が脳内お花畑すぎるのか。いやでも博士がクラリスじゃなくて自分の手を犠牲にしたのもなーんか違う気がするしなあ……。もやもや。

シリーズは全4部作らしいのですが次回作の鑑賞は未定です。言っちゃ悪いが期待できない。
あと一応言っておきますがこれらはすべて一個人の無責任な感想ですので。感じ方は人それぞれです。だから私が勝手に愚痴ってもいい。ということにします。
期待して観た分、残念感が大きかったです。こっちはおすすめしない! 一作目(羊たちの沈黙)はおすすめする!


「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の2と3も観たのだけれどもう疲れたので今回はこの辺で。これからもこんな感じで自己満足な感想文が続くと思います。読んでくれた方はありがとう。私の意見は気にしないでね。ではまた。
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