僕らの恋愛

突然ですが、今僕はマジバにいます


一人じゃないですよ?


僕にはお付き合いをしている方がいますから


彼と初めて会ったのはIHの会場でした


僕が後ろを通ったことに気付いてくれた彼


高尾君はどこにいても僕を見つけてくれる大切な方です


そんな彼と付き合ってからまだ手すらも繋いでいない友達のような関係です


僕はまだ今のままでも良いんですがね


おそらく高尾君も同じ考えだと思います


そんなことを考えていたら隣に座っている高尾君からこんなことを言われました


「今更なんだけどさ、俺テッちゃんの声好きだなー」


にっこりと笑いながら話してくる高尾君に疑問に思いました


「声、ですか…?」


「うん。テッちゃんの声って透き通ってるよね。だから聞いてて心地良いんだ」


僕の方を見ながら照れくさそうに笑ってきた高尾君がとても可愛く見えました


それに


「それを言うなら僕も高尾君の声が好きですよ?」


「へ?」


僕の発言に驚いたのかいつもつり目な目が大きく見開いていました


「高尾君の男の人なのに少し高めの声とか好きです」


「そ、そう?」


「はい。それに高尾君の声を聞いてると落ち着くんです」


僕が言い終わると驚いた顔をしていた高尾君は表情を変え嬉しそうに笑っていました


「そっか。お互いの声が好きだとか俺達同じだねー」


「はい、そうですね。嬉しいです」


少し笑いながら言うと僕の表情を見て高尾君は


「うん。俺も嬉しいよ」


目を細めながら笑うと


「だから、もっと話して?」


首を傾げながら言ってきました


そんな高尾君に僕も笑みを浮かべながら


「分かりました。じゃあ高尾君ももっと話してください」


「うん。いっぱい話すよ。だって俺達恋人同士でしょ?」


「はい。そうですね。たくさん話しましょうね?」


「俺達、以心伝心だね」


そんなことを笑いながら話す高尾君に


「だって僕達、恋人同士ですから」


高尾君が言ったことを言い返すともっと笑みを濃くして


「声も好きだけどテッちゃんのことはもっと大好きだよ」


僕の好きな声で大好きだと言ってくれる高尾君に


「僕も高尾君の声も好きですが、高尾君のことはもっと大好きです」


そんなやりとりをずっと繰り返しているうちに帰る時間になってしまいました


「じゃあね、テッちゃん」


少しだけ寂しそうな顔をする高尾君に


「今夜、電話しますね」


と声をかけるととても嬉しそうに笑いながら


「うん!待ってるよ!ばいばい、テッちゃん!」


「はい。また夜に」


高尾君が手を振りながら帰る姿が見えなくなるまで目線を外しませんでした


高尾君とはまだ友達の延長戦のような関係でも恋人同士というだけでどんなことでも嬉しく感じます


高尾君といるだけで、それだけで僕はとても幸せです


高尾君も同じ気持ちです


なぜって?それは離れていても僕達の心が繋がっていますから


(あえて言葉にする、大好きと)



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