今どき女子会はこんな物
木の葉の里に帰ってから
用を済ませたマリンは、
そのまま家に帰るつもりだったが、
何故かファミレスに来ていた。

マリンはお気に入りでもある
ドリンクバーの
トロピカルアイスティーを
一口飲むと、ふぅ、と息を吐いた。


そんなマリンの様子を
頬杖をつきながら、じっと見つめる
イノとサクラがテーブルを挟んだ向いに座っていた。
マリンの隣にはその様子を
何とも言えない様子で見つめるヒナタが座っている。


こうなった経緯としては、
マリンは里へ帰ってすぐに
火影邸の執務室へ行き、綱手の資料整理を済ませてから
祖父の墓を訪れ、最近の出来事を
30分程延々と話し、やっと家路についた。

と思いきや、帰りに通りかかった
イノの花屋の前でちょうど
立ち話をしていた女子会メンバーである
イノとサクラとヒナタにマリンは捕まり、いつものファミレスで急遽女子会が決行される事になった。そして今に至る。


「で?どうだったのよ、マリン〜」

ニヤニヤ顔で
サクラがマリンに詰め寄った。
マリンは何の事か分からずに
ポカンとする。

『どうって、何が?』

すかさずイノがマリンに詰め寄った。

「マリンちゃーん?惚けても無駄よ。
こーこ、大人の階段登った印が
しっかり残ってるわよ?」

イノはマリンの首筋に残る
キスマークを指差した。

『えっ!あっ!!』

キスマークの存在を
すっかり忘れていたマリンは、
真っ赤な顔でバッと首筋を押さえた。

「あー、
マリンもついに大人になったのね」

「よ、よかったね、マリンちゃん///」

「で、どうだった?
我愛羅くんのテクニックの程は。」

話をどんどん進める3人に
マリンは慌てて待ったをかけた。

『ちょ、ちょいストップ!
なんか勘違いしてるみたいだけど、
私、してないから。』

「「「は?」」」

3人は驚いて固まった。

『え?なに?逆にみんなはもう、
その、そういう事は済ませてらっしゃるの??』

こくり、と一斉に頷く3人に
マリンは目を丸くした。

『え?待って、みんな
最近付き合い始めたばっかりだよね!?
サクラなんて、サスケくんと会う時間あまりないのに、』

「それが、サスケくん、
結構こまめに顔出してくれてるのよ。
帰って来る度にされる。」

『サスケくん…
なんか知りたくなかったかも。』

「ハタチの男なんて皆そんなもんよ。」

「それに対して、我愛羅くんは
僧侶か何かなの?性欲ないの?アンタ達付き合ってだいぶ経つのに。」

「ぶふっ!僧侶って(笑)」

『ちょっと、
我愛羅に失礼だからね?』

マリンは昨日の出来事を
オブラートに包みながら話すと
あ〜〜〜。とイノとサクラが項垂れた。

「マリン、そこはあんたからも
意思表示しなきゃ〜」

「絶対我愛羅くん、我慢してるよ〜」

「ま、まぁ、
二人には二人のペースがあるんだよ、
きっと。」

「ヒナタ、甘い、甘い。
我愛羅くん、最近くの一の中で
人気急上昇中なんだから。」

『えっ!やっぱりそうなの!?』

「やっぱりって、マリンは
何か思い当たる節があるの?」

『うん、実は昨日砂の里に行ったら
女の子達が我愛羅がカッコイイって話してるのを聞いちゃって…』

「あちゃー、
それこそマリンは、遠恋なんだからさ
あんまり我愛羅くんに我慢させてると
他の子に取られちゃうかもよ?」

「それに、受け身過ぎると
いつか飽きられちゃうわよ〜?
マリンからもアピールしなきゃ〜。」

サクラとイノの言葉に
マリンは顔を青くさせた。
そして、頭の中で、他の女の子と手を繋ぎ楽しそうに笑った我愛羅の姿を思い浮かべる。

『そんなの嫌!!』

ダン!とテーブルを叩いたマリンに
三人はビクリと肩を震わせたが
すぐにマリンに詰め寄った。

「マリン、安心して。」

「私達がアンタに女のイロハを教えてあげる。」

「私も。出来る事はなんでもするよ。」

『み、みんな…』


そうして女子会は
終始、生々しい会話で盛り上がり
お開きとなったのだった。



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