帰ってきたのは四時だったのに起きてみれば十時だった。制服が汗で張り付いて気持ち悪い。急いでシャワーを浴びて着替えると、携帯にメールが一件、着信も一件来ていた。



「柳生と、……? 誰だ、この番号」



080から始まる某携帯会社の番号に眉を顰めつつもまずはと柳生のメールを開くと、
『宿題で分からないところが幾つかあるのですが、大会の後日でいいので教えて頂けませんか』
といういかにも柳生らしい内容だった。頼ってくれているのは素直に嬉しい。適当な日にちを送る。

もう一回着信履歴をよく見ると、電話が掛かってきたのはつい先程らしい。よく気が付かなかったな俺。
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