朝起きると、ハンジが目の前でバズーカ(のようなもの)を構えていた。

「ごめんねリヴァイ!」
「……は?」

奴は伸ばしていた右手の人差し指を引き金に掛けると心底嬉しそうに口を歪めて笑った。寝起きで呆けている頭はどうも働かない。ええと、ハンジは俺に向けてバズーカを撃とうとしていて、いやバズーカ? よく見るとうん俺それ知ってる。某月曜日に出る週刊少年なんとかのアレだろ。十年後に行ったり来たりするアレだろ。

逃げようとしたけれど律儀に被っていた布団が至極邪魔だ。掛け布団を避けている隙に奴は引き金を引いた。ああ良く考えてみれば十年後ってことは俺アラフォーじゃないか、その前に俺生きてるのか、というかこれはそもそも十年バズーカなのか? とまあ色々思っていたのだが。バズーカから出た煙は俺の身体全体を包み、それが晴れる頃には、

「なにするんだよこのばか!」

体が縮んでしまっていた! 正直ジャンプなのかサンデーなのかはっきりして欲しいところだ。
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